NHKで待ち合わせて、 住吉美紀さん、有吉伸人さんと 車に乗った。 陽光がほんとうにさわやかで、 車窓からの景色が心地よい。 私は急いで終わらせなければ ならない仕事があったので、 前部座席に乗り、時々後ろの二人と 言葉を交わしながら仕事を進めていた。 「直近は、メールを読んで返事する こともできないような状態なんですよ」 「ぼくもそうです」 「メールが読めなくなってしまっては、 いよいよ忙しさの末期症状ですねえ」 有吉さんと同病相哀れむような会話。 書き終えて、メールを送信した瞬間、 本当にウソのような話だが、 ちょうど車が目的地に着いて、 さっとモードが変わって すっと背中が伸びるような緊張感が走った。 スタジオ・ジブリ。初めて 目にするアニメーションの聖地は とても気持のよい空気に包まれていた。 まだ撮影開始まで時間があったので、 付近を散歩していると、有吉さんと 荒川ディレクターが