甘酒(あまざけ、カンシュ、醴)は日本の伝統的な甘味飲料の一種で、見た目はどぶろくに似て混濁している。甘粥(あまがゆ)とも呼ばれる。 主に米こうじと米、あるいは酒粕を原料とする。酒という名がつくものの、アルコール含有はわずかで、市販されている商品はソフトドリンク(アルコール度数1%未満)に分類される。 甘酒の起源は古墳時代に遡り、『日本書紀』に甘酒の起源とされる天甜酒(あまのたむざけ)に関する記述がある。古くは「一夜酒(ひとよざけ)」または「醴酒(こさけ、こざけ(「濃い酒」の意味))」と呼ばれた[2]。 奈良時代の歌人である山上憶良が、『貧窮問答歌』において「糟湯酒」に触れており[3]、当時から既に酒粕による甘酒の製造があったことが窺える。 かつては夏に、「甘い・甘い・あ〜ま〜ざ〜け〜」などの文句で行商も多かった。俳句において夏の季語となっている。 江戸時代には夏の風物詩だった[2]。『守貞