コロナ禍で不足したのは「最先端ではない種類の半導体」だった 半導体不足、というとシンプルな要因に思えるが、実際には多様な現象を指している。 よくある誤解は「PCやスマートフォン、ゲーム機などの需要増加で、最先端の半導体が不足している」というものだ。確かにコロナ禍で需要が伸びて足りなくなった部分はあるが、それだけではないから話が複雑になっている。 実際に足りなかったのは、むしろ「最先端の技術で作られているのではない」ものだった。 例えば一般的な家電や給湯器に使われる半導体は、そこまで複雑な処理を求められていない。だから、最先端の半導体ではなく、コストの安いものが採用される。 そもそも1つの製品には複数の種類の半導体が使われるのが一般的だ。スマートフォンの場合でも、我々が購入するときに気にするのは、処理をつかさどる「プロセッサー」やデータを蓄積する「メモリー」くらいだが、実際には、充電管理用の