1912年(大正元年)に建てられ、町民と共に歩んできた田丸駅舎=三重県玉城町田丸で2021年1月21日、小沢由紀撮影 郷愁誘うレトロな外観--。100年超も変わらぬ姿で町民たちと共に歩んできた三重県玉城町唯一の鉄道駅、JR東海の参宮線「田丸駅」の木造駅舎を残そうという動きが高まっている。町は同駅舎を歴史的価値があると判断し、町議会での協議を経た後、所有者のJR東海の許可を得て耐震調査を実施し、保存や活用に向けての方向性を定めていく計画だ。【小沢由紀】 町担当者は「町民に親しまれてきた大切な駅舎で、町の玄関口。保存、活用できるよう慎重に調査と交渉を進めたい。取り壊しは避けたい」と力を込める。町民たちも昨秋に「田丸駅舎を中心にまちづくりを考える会」を組織し、駅を核にしたまちづくりが動き出した。