2014年6月24日更新 2014年6月27日よりTOHOシネマズ六本木ヒルズほかにてロードショー 小松菜奈の魅力が牽引し、日本映画の職人技が満たす「ただものじゃない何か」中島哲也は女優を輝かせる監督だ。「下妻物語」が深田恭子、「嫌われ松子の一生」が中谷美紀、「告白」が松たか子の映画だとしたら、本作は小松菜奈の映画だろう。彼女の魔術的な可愛さが「映画の推進力」となって、観ているぼくらは2時間のエログロ話につき合うはめになるのだ。彼女が魅力的でなかったとしたら、説得力は皆無だったろう。そういう意味では、小松の起用で映画は80%成功している。 原作は「このミステリーがすごい!」大賞を受賞した深町秋生のベストセラー・ミステリー小説「果てしなき渇き」。元刑事で今は警備員をしている主人公・藤島昭和(役所広司)が、別れた妻から行方不明になった娘、加奈子(小松菜奈)の捜索を依頼されるという話だ。この男、