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ブックマーク / www.sakuranbo.co.jp (7)

  • 2012年極私的ランキング・ベスト5 深町秋生のコミックストリート

    南陽市在住、第三回「このミステリーがすごい!」大賞受賞作家の 深町秋生さんが、毎回、独自の視点で気になる漫画・お勧めのコミックをセレクト! さて、今回も一冊取り上げたるで!  ……と言いたいところだが、早いものでこれが今年最後の回。よって2012年に発売されたコミック作品の、私的ベストファイブをやろうと思う。 http://www.sakuranbo.co.jp/livres/cs/2011/12/post-38.html(2011年のベスト5はこんな感じだ)  今年は、このコミックストリートでもひつこく海外コミックを取り上げたが、そっち方面の良作が、とくに黒船のごとく来襲してくれた一年だったと思う。1冊数千円するなど、けっして安くはないが、よくよく考えれば1冊で起承転結が盛り込まれていて、たいていはきちんと完結していることもあって、いつまでつきあっても終わる気配が見えないネバーエンディ

  • ジョーカー&ジョーカー。最凶の犯罪王子ができるまで。深町秋生のコミックストリート

    南陽市在住、第三回「このミステリーがすごい!」大賞受賞作家の 深町秋生さんが、毎回、独自の視点で気になる漫画・お勧めのコミックをセレクト! や、ノーラン監督版『バットマン』3部作が、ついに完結しましたね。  と、マンガではなく映画の話から始めたい。先日、『ダークナイト・ライジング』を見たのだった。ハリウッドの大プロジェクトにもかかわらず、信じられないような大穴がいたるところに開いていたが、(「ここ……マジでなんとかしないとヤバくないすか」と誰か指摘できなかったのだろうか)それでも豪腕でもって話を締めくくる力量に圧倒された。猪木の異種格闘技戦みたいな作品だった。  とはいえ、やはり3部作のなかで、印象深かったのは前作『ダークナイト』の悪役ジョーカーだ。演じた故ヒース・レジャーはアカデミー賞を受賞。映画史に残る悪役となった。20年前にはティム・バートン監督版で、大俳優のジャック・ニコルソンが

  • ひりつくような青春の悶絶「私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!」 深町秋生のコミックストリート

    南陽市在住、第三回「このミステリーがすごい!」大賞受賞作家の 深町秋生さんが、毎回、独自の視点で気になる漫画・お勧めのコミックをセレクト! 中学2年生のとき、性格がすっかり暗くなった。  そもそも私が過ごした山形県のH中学校がじつにやばいところだった。当時は、野蛮かつ粗暴な空気に満ちあふれ、教師はそんな事態を見て見ぬフリ。完全に学級崩壊を起こしていた。野球部の練習についていけず、ドロップアウトした私はクラスのハミダシ者で、残忍なヤンキーの暴力や、優等生ぶったクラスメイトが唱える正論に、いつも震え上がっていた。そしてなにかと理由をつけて、学校を休むようになった。  とはいっても、学校がすべて悪かったわけではない。最大の原因はやはり私にある。あのわけのわからない思春期という季節に陥り、自分自身がコントロールできなくなった。意味もなく自意識過剰で、根拠のない自信に満ち、自分中心に世界が回らない

    katokitiz
    katokitiz 2012/06/19
    このタイトルのインパクト!おもしろそう!
  • メシコミュニケーションの傑作「めしばな刑事タチバナ」 深町秋生のコミックストリート

    南陽市在住、第三回「このミステリーがすごい!」大賞受賞作家の 深町秋生さんが、毎回、独自の視点で気になる漫画・お勧めのコミックをセレクト! こ、これはひさびさの大物!   ……と、読んでいて小躍りしてしまった。グルメ系コミックの新星「めしばな刑事タチバナ」(徳間書店)である。このジャンルでは、ひさびさにすごい作品を引き当てたという感じ。なにより、ぴったりと好みに合う。  このコミックストリートで、グルメ系コミックは何度となく取り上げてはいるけれど、作品に対する好き嫌いはけっこう激しい。い物を扱っていれば、なんでもおもしろく読めるわけではないのだ。  たとえば、この手のジャンルでよくあるのが「料理対決」というやつ。私自身はあまり好まなかったりする。まるでスポーツ競技のごとく、「さあ、どっちがうまい。さあさあ!」と料理人がつめよってくるが、わされるほうにとってはたまったものではない。

    katokitiz
    katokitiz 2011/06/21
    これは傑作。ワンカップ大関買って、そこに村上の地酒を入れてそばと合わせて喰うというのをマネした。
  • 深町秋生のコミックストリート

    南陽市在住、第三回「このミステリーがすごい!」大賞受賞作家の 深町秋生さんが、毎回、独自の視点で気になる漫画・お勧めのコミックをセレクト! さてついに『闇金ウシジマくん』(小学館)のTVドラマがスタートした。まあ……他局での話なので、そのへんについては詳しく書かないけれど。  しかし、書店でもどんと平積みされている大注目の時期でもあるので、やはり原作のほうはこちらのコーナーでも取り上げておきたい。自分のブログのほうでも過去に語ってはいるけれど、ゼロ年代におけるもっとも重要なコミックのひとつであり、弱肉強の格差社会のひりつくような空気を取り入れることに成功した傑作だからだ。  そこに登場するのは、読んでいて背筋が寒くなるような冷血漢と、極端とも思えるくらいに性根が腐った愚か者、それに我欲をむき出しにしたアニマルな悪党たちである。少女マンガの世界にいそうなスマートで清潔そうな人間はほぼ出て

    katokitiz
    katokitiz 2010/10/20
    これはちょー読みたくなる。
  • パッとしない性と暴力『ワイルド・ナイツ』 深町秋生のコミックストリート

    南陽市在住、第三回「このミステリーがすごい!」大賞受賞作家の 深町秋生さんが、毎回、独自の視点で気になる漫画・お勧めのコミックをセレクト! クヨクヨネチネチという陰湿な性格のせいか、どうも竹を割ったような性格の熱血ヒーローが苦手である。「やってやろうぜ、みんな!」などとスポ根モノに出てきそうなキャプテンのかけ声の裏で、こっそり「……うっせえんだよ、バーロー」とうつむきながら呟く。いつも団体生活になじめなくて、隅のあたりでぼんやりしていてはコーチや先輩から小突かれる。 そんな暗い青春を送るタイプの人間だったゆえに、古泉智浩の作品に出会ったときは衝撃であった。じつに凡庸な表現だけれど「雷に打たれたような」とはまさにこのこと。書店で立ち読みしながら、「同士よ!」と心のなかで叫んだのを覚えている。 古泉智浩は現代の日陰者を描かせれば天下一品である。童貞、ニートオタクいじめられっ子。社会からハ

  • 深町秋生のコミックストリート

    南陽市在住、第三回「このミステリーがすごい!」大賞受賞作家の 深町秋生さんが、気になる漫画、お勧めのコミック を、時に辛口、時に鋭く紹介します! さて、あなたはおしぼりのビニール袋をどうしているだろうか。 居酒屋なんかで出てくる業務用のおしぼり。叩くとポンと音がするアレである。あのビニール袋はけっこうわせものだ。単にテーブルへ置いたままにしておくと、空調の風にあおられてツツーっと滑っていき、そのうち隣のテーブルにまで飛んでいったりするちょっと目障りな存在だ。 目障りといってもあくまでちょっとだけだから、クシャクシャに丸めて灰皿なんかに放りこんでおく。もしくはおしぼりの下に敷く。見た目は美しくないものの、そのうちビールや突き出しなんかが運ばれてきて、グビグビやっているうちにどうでもよくなってくる・・・・・・。あまりにささやかな問題だから、いつも気になりながらもすぐに忘れてしまう。 今回は

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