正月恒例の箱根大学駅伝には、走者に車で帯同する医者の他に、各中継所(鶴見、戸塚、平塚、小田原、芦ノ湖=折り返し地点、大手町=ゴール)にも2~6人の医者がいる。医者は全員、順天堂大学医学部のOBだ。関係者が言う。 ■寒い中、報酬なし 「昭和の頃はスタートとゴールにしか医者がいなかった。ゴールの医者は読売新聞社の産業医だったが、2011年からの本社ビル建て替えで対応できなくなった。昭和のある年に途中棄権者が出て、医者がいないことが主催の学連(関東学生陸上競技連盟)で問題になった。学連と順大医学部OBの宮川(政久)先生が医学部を持つ大学に協力を求めたが、どこも手を挙げなかった。寒いし、正月だし、報酬もなく、大会の白いコートと帽子がもらえるだけですからね。 そこで宮川先生が『順大でやろう』と立ち上がり、医学部同窓会神奈川県支部のメンバーに声をかけて対応するようになったのが、確か第68回大会(199
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