布施祐仁/ Yujin Fuse @yujinfuse Journalist(Freelance)/著書『日米同盟・最後のリスク』(創元社)、『自衛隊海外派遣』(集英社新書)、『ルポ イチエフ 福島第一原発レベル7の現場』(岩波書店)、『日報隠蔽 』(集英社、三浦英之氏との共著) など。嫌いな言葉→「長いものに巻かれろ」★urespa99◉gmail.com note.com/yujinfuse
●福島原発事故「吉田調書」を入手 吉田所長の指揮克明に 2014年5月19日18時00分 朝日新聞は、震災時の東京電力福島第一原子力発電所所長、吉田昌郎氏が原発事故について政府事故調査・検証委員会の調べに対して語った「吉田調書」を入手した。2013年7月に死去した吉田氏と、聴取を主導した検事ら事故調委員とのやりとりが四百数十ページにわたり記されている。文字数にするとおよそ50万字だ。 朝日新聞は吉田調書でわかった新事実を20日付朝刊で報じる予定だ。朝日新聞デジタルでは特集ページを立ち上げ、9回にわたり詳しく伝える。 特集ページのURLは次の通り。 http://www.asahi.com/special/yoshida_report/ 続きを読む
「吉田調書」をめぐる報道では、「命令違反で撤退」という記述などに誤りがありました。読者と東京電力の皆様に深くおわび致します。 「報道と人権委員会」(PRC)の指摘を受け、第1章1節の「フクシマ・フィフティーの真相」の該当箇所について、訂正しました。(2014年12月1日) (全文公開しています) 写真|ステーション・ブラックアウト中の福島第一原発1、2号機の中央制御室 =2011年3月23日、原子力安全・保安院提供 暴走する原発を止める責務はいったい誰が負っているのか。その人間はいよいよ原発が破裂しそうになったときは逃げてもよいのか。原発の挙動を知ることができない都道府県知事任せで住民はうまく避難できるのか。そもそも人間に暴走を始めた原発を止める能力はあるのか。事故収束作業における自らの行動、判断を反省も交えて語った福島第一原発の事故時の所長、吉田昌郎。吉田の言葉を知ると、ことの真相を知ろ
このまま原子力発電を続ければ、世界は深刻な電力不足に陥る 原子力発電のウラン燃料は2025年以降、生産量が急速に減少していく ナフィーズ・アフメド / ザ・ガーディアン(英国) 7月2日 ひっ迫している需給関係により、最早低価格のウランなどは存在せず、必然的に原子力発電の段階的廃止、あるいは原料調達不能による原子力発電所の停止と対規模停電、あるいはもっと悪いシナリオが現実のものになりつつあります。 英国・米国両政府は、原子力発電を大量の電療供給を実現するクリーン・エネルギーとして、これを将来の経済成長を実現させるための重要な手段の一つと位置づけています。 しかし原子力発電の燃料となるウランの生産に関する最新の研究は、2020年以降は需要がひっ迫し、ウランの価格が絶えず上昇を続ける状況が生まれ、もはや原子力発電の継続が困難になるだろうと警告しています。 この研究はこれまでのウランの埋蔵量、採
「大飯ショック」が原発再稼働に暗雲をもたらしている。福井地裁(樋口英明裁判長)が21日、「万が一でも危険性があれば差し止めは当然」と関西電力大飯原発3、4号機の再稼働を認めない判決を言い渡した。脱原発派は勢いづき、川内原発(鹿児島県薩摩川内市)の再稼働を目指す九州電力は影響を懸念する。科学的知見もない「脱原発」ありきの判決が、エネルギー政策という国の根幹を揺らがす事態となっている。(小路克明) 訴訟の最大の争点は、大飯原発において耐震設計の目安となる「基準地震動」を超える揺れがあるかどうかだった。 関電側は当初、基準地震動を700ガル(ガルは加速度の単位)とし、「これを超える揺れは考えられない」と主張した。 裁判とは別に、大飯原発の安全審査を進める原子力規制委員会は現地調査を行った上で、基準地震動を引き上げるよう求めた。関電側は856ガルに修正した。 規制委の現地調査も、調査団メンバーに脱
東京電力福島第1原発で、汚染水処理の切り札と位置付けられている多核種除去設備「ALPS(アルプス)」の運転が完全にストップした。3系統のうち唯一稼働していた1系統で異常が見つかったためだ。 ただでさえ汚染水が増え続けている現状でALPSが止まると、高濃度汚染水が処理されないまま行き場を失う危機的な状況に陥る。 「フィルターの不具合」「配管の弁が閉まったまま」で停止相次ぐ 東電は2014年5月20日、ALPSの3系統の中のC系統について、本来透明になっているはずの水が白く濁っていたため朝9時に運転を停止した。処理前の汚染水に含まれるカルシウムの濃度が下がっていなかったことが原因とみられる。 2014年3月以降、ALPSはトラブルの連続だ。3月5日にB系統が停止。いったんは復旧するが3月18日にまたもストップした。フィルターの不具合で一部の放射性物質が装置内に残存し、下流に流れて放射能の濃度が
都内で発見した超高濃度セシウムを含む「黒い物質」。子どもが指で触った跡があった。原発事故後の福島の状況を取り上げた『美味しんぼ』へのバッシングは凄まじいものがあった。なにしろ、石原伸晃環境大臣が「専門家によって、今回の事故と鼻血に因果関係がないと既に評価されており、描写が何を意図しているのか全く理解できない」と発言したのに続き、安倍首相自ら「根拠のない風評被害には国として全力を挙げて対応する必要がある」とまで、言い切ったのである。いくら人気の漫画とは言え、異例の姿勢だと言えよう。思い起こせば、’04年のイラク日本人人質事件の際も、官邸から事件被害者を批難する発言の後、こぞって新聞、テレビ、雑誌、そしてネットと、バッシングの集中砲火が行われた。過剰なバッシングは、むしろ政権がその件について、非常に神経質になっていることを露呈させるものである。 ◯進歩のない一部マスメディアの鼻血論争さて、問題
東京電力福島第一原発所長で事故対応の責任者だった吉田昌郎(まさお)氏(2013年死去)が、政府事故調査・検証委員会の調べに答えた「聴取結果書」(吉田調書)を朝日新聞は入手した。それによると、東日本大震災4日後の11年3月15日朝、第一原発にいた所員の9割にあたる約650人が吉田氏の待機命令に違反し、10キロ南の福島第二原発へ撤退していた。その後、放射線量は急上昇しており、事故対応が不十分になった可能性がある。東電はこの命令違反による現場離脱を3年以上伏せてきた。 【写真】福島第一原発所長だった吉田昌郎氏=2011年11月 ■所員9割、震災4日後に福島第二へ 吉田調書や東電の内部資料によると、15日午前6時15分ごろ、吉田氏が指揮をとる第一原発免震重要棟2階の緊急時対策室に重大な報告が届いた。2号機方向から衝撃音がし、原子炉圧力抑制室の圧力がゼロになったというものだ。2号機の格納容器が破壊
ウランの核分裂は1938年末にドイツで発見された。その直後に起こった第二次世界大戦中にナチスが原爆を開発するのではないか、という恐怖感が米英の連合国に強かった。それが米国の原爆開発の誘因になったことはよく知られている。ドイツが原爆を開発するとなれば、その中心人物とみられたのは、量子力学の建設者で、不確定原理を提唱した理論物理学者のハイゼンベルク(1901~76年)だった。ハイゼンベルクらはドイツ南西部の山あいの美しい町、ハイガーロッホの丘にある教会の地下洞窟に重水炉を建設し、終戦直前の45年2月末に実験したが、核分裂の連鎖反応が持続する臨界に達しなかった。 この原子炉は、ナチスの降伏直前に米国が送り込んだアルソス特殊部隊によって45年4月に、近くの畑に埋められていたのを接収され、徹底的に調べられた。現在は、再現された炉心が現地の博物館で公開されている。その構造を基に計算したところ、「原子炉
「低線量放射線と鼻血に因果関係がない」と断言している人の根拠って何ですかね? Aという曝露に対して、Bという症状が起こるかを統計的に調べる場合、A曝露群とA非曝露群の2群で症状B発現率の違いを調べるわけです。この際に用いるのが仮説検定で、「曝露Aは症状Bと関係ない」という仮説(帰無仮説)を立てて、実験結果がその仮説を棄却できるかで判断します。 例えば、こんな感じの実験結果が得られたとします。 結果1 症状B発現あり 発現なし A曝露あり 8 2 A曝露なし 3 7 帰無仮説が正しい場合、つまり曝露Aは症状Bに関係ない場合、上記のような実験結果になる確率は2.45%です*1。2.45%という低い確率の結果が生じたというのは考えにくいため、帰無仮説を棄却して、曝露Aと症状Bは統計学的に有意な関係がある、と判断します*2。 では、次のような実験結果が得られた場合はどうでしょうか。 結果2 症状B
東京電力福島第一原発から漏れた汚染水が、沖合の海にまで拡散し続けている可能性の高いことが、原子力規制委員会が公開している海水データの分析から分かった。安倍晋三首相は昨年九月、国際社会に向かって「汚染の影響は専用港内で完全にブロックされている」と強調したが、現実には放射性セシウムはブロックされず、海を汚し続けている。 (山川剛史、清水祐樹) かつて海外の核実験により放射性物質が日本にも降り注いだため、国は財団法人海洋生物環境研究所などに委託し海水中の放射性セシウム137濃度などを高精度で分析してきた。原子力規制委員会は一九八四年以降のデータを公開、福島第一の沖合三十キロ付近も調査地点に含まれていた。 二〇一一年の福島事故で、福島沖の同地点の濃度は直前の値から一挙に最大二十万倍近い一リットル当たり一九〇ベクレル(法定の放出基準は九〇ベクレル)に急上昇した。それでも半年後には一万分の一程度にまで
心臓足首血管指数でモニターした動脈壁硬度の巨大地震による硬化(A Huge Earthquake Hardened Arterial Stiffness Monitored with Cardio-Ankle Vascular Index) Journal of Atherosclerosis and Thrombosis(1340-3478)20巻5号 Page503-511(2013.05) 2011年に発生した東日本大震災において、震源から300km離れた病院で巨大地震が心臓血管指数(CAVI)に及ぼした影響について調べた。健常者43名(男26名、女17名、平均33.4歳)を対象とした調査では、平均CAVIは地震翌日で7.3、地震7~14日後に6.8に減少し、地震30日後は7.0であった。血圧には30日間で変化は見られなかった。心血管危険因子を有する32名(男22名、女10名、平均6
老舗グルメ漫画の「美味しんぼ」が、作中で福島原発からの被曝による鼻血の描写をしたとして議論を呼んでいます。 「美味しんぼ 福島の真実編」抗議相次ぐ 「科学的にありえない」 (産経新聞) - Yahoo!ニュース 「科学的根拠の無い描写で、風評被害につながる。けしからん!」と美味しんぼ側に抗議する声もあれば、「国や学者はこんな被害の真実を隠蔽してる。けしからん!」と称賛する声もあるようです。 一応立場を表明しておきますと、私はどちらかと言えば前者寄りで、被曝による鼻血という因果関係には懐疑的なのですが、今日は放射線で鼻血が出るかどうかについて、深く掘り下げるつもりはありません。 今日のテーマにしたいのは、たまたま見かけたこちらのまとめです。 美味しんぼ問題が全くナンセンスである医学的理由 - Togetterまとめ 「そもそも鼻血が出るメカニズムは」という基本的なところから「放射線による鼻血
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