九州地区の主要交通路線の福岡〜熊本間で、利用者の獲得を巡る高速バスと新幹線のつばぜり合いが激しくなっている。西日本鉄道などが今月から高速バスの増便に乗り出したのに対し、JR九州も新たな割引きっぷの導入を打ち出すなど、サービス合戦を繰り広げている。 国土交通省の統計(2008年度)によると、福岡〜熊本両県間の移動人員は、JR利用が年間416万人、高速バスなどの路線バス利用が同350万人にのぼる。九州を代表する福岡、熊本両都市を結ぶ区間は、鉄道、バスの双方にとって域内有数の“ドル箱”路線だ。 福岡〜熊本間の高速バス利用者は、九州新幹線鹿児島ルートの全線開業(3月12日)後も、5月15日までの累計で前年同期比約6%増と好調に推移している。博多〜熊本間の新幹線の最安値は大人片道3000円。全線開業前の特急より1000円高くなり、同1600円を掲げる高速バスの割安感が強まった。 高速バスで年20回ほ