2007.12.16 森田実の言わねばならぬ[796] 平和・自立・調和の日本をつくるために【583】 地方政治の「文化力」で中央政界を超える――「文化力」で地方主権確立をめざす三重県の挑戦 「たとひ世の人は、いかにそしるとも、わが思ふすじをまげて従ふべきことにはあらず。人のほめそしりにはかかわるまじきわざぞ」(本居宣長) 《以下は、『経済界』12月18日号のコラム「森田実の永田町風速計」に掲載された小論です》 本居宣長(1730〜1801)は伊勢松坂(三重県松坂市)に住み、終生、日本文化に根ざした借り物でない学問を築くために努力した国学者。前記の言葉は、自分の考えをまげて世間に迎合することの誤りを説いたものである。 小泉構造改革の虚妄から覚めた地方 5007年11月11日、三重県主催の第2回文化シンポジウム「今こそ文化力の時だ――なぜ、文化力なのか=政治が置き忘れた地方の心=」が四日
2007.11.7(その1) 森田実の言わねばならぬ[713] 平和・自立・調和の日本をつくるために【508】 小沢代表の辞意撤回・一件落着についての短いコメント――「大連立」をもっとはっきりと否定すべきである 「綸言汗の如し」(『礼記』) [一度出た汗が再び体内に戻らないように、天子の言葉は口から出たら取り消すことはできない。政治指導者にも同じことが言える] [1]「総選挙による政権交代」ではなく「自民党との大連立」の方向に小沢代表が走ったことは、選挙公約違反であり、国民に対する背信行為であり、政治指導者として許されることではない。国民からきびしい批判を受けるのは当然のことである。「政権交代」を誰よりも熱心に叫びつづけてきた小沢代表が、総選挙近しといわれる今の状況下で、突如として「大連立」の話に乗って福田首相と密室会談を行ったことは、小沢氏に過去の業績(とくに7.29参院選の民主党勝
2007.11.7(その3) 森田実の言わねばならぬ[715] 平和・自立・調和の日本をつくるために【510】 小沢一郎氏はどうして変節したのか――崩壊寸前の福田内閣を助けた小沢氏の罪、浅からず 「恐怖感というものは実に無慈悲な感情で、人間の心をあらゆる感情や高尚な感情に対して麻痺させ冷淡にさせる」(ドストエフスー) 小沢一郎氏はどうしてこのような無様な変節をしたのか――多くの人から寄せられる疑問である。 何人かの内外の政治分析家と意見交換したが、ほぼ一致した点があった。それは、小沢一郎氏の深層心理のなかにある「アメリカ恐怖症」の存在である。 自公連立政権の政治家は、米国政府への忠誠を競い合っており、隷属の意識に慣れてしまっている。 ところが、小沢氏は「アメリカにも言うべきことは言う」と格好よく行動してきた。この小沢氏のパフォーマンスが米国政府の虎の尾を踏んでしまい、米国政府を怒ら
2007.11.4(その3) 森田実の言わねばならぬ[705] 平和・自立・調和の日本をつくるために【500】 福田・小沢の大連立構想の挫折と今後の政局[4] 「米国恐怖症政治」を終わりにしなければならない 「自由を放棄することは、人間としての資格を放棄することである」(ルソー) 今回の大連立構想の背後に透けて見えるものがある。それは、日本の指導的政治家の「米国恐怖症」である。小沢一郎氏が初めは「テロ特措法反対」論を声高らかに叫びながら、福田首相との密室の会談において妥協の姿勢を見せた背景には小沢氏の「米国恐怖症」があるように思う。結局のところ、日本の保守政治家は、米国政府には逆らえない、逆らったら大変なことが起こるとの恐怖観念の虜になっている。 残念なことだ。これではいつまで経っても、日本は自立した独立国にはなりえない。 福田首相が提案し、小沢代表が受け入れかけた「大連立」は、言い
2007.11.3(その1) 森田実の言わねばならぬ[701] 平和・自立・調和の日本をつくるために【496】 福田・小沢の大連立構想の挫折と今後の政局[1] 小沢代表の“転向”の本質と背景 「転向は自己自身であろうとする欲求の欠如からおこる」(竹内好「近代とは何か」) 今回の福田首相と小沢民主党代表の密室党首会談と「大連立」をめぐる政局の大騒動の本質は、アメリカのブッシュ政権が日本の海上自衛隊の給油活動をなにがなんでも継続させようとして福田政権に強い圧力をかけ、同時に対小沢一郎工作を仕掛けたことにある――これが私の基本認識である。 事実は、しばらく経たないと表面に出てこないが、やがて明らかになるだろう。ブッシュ政権の対日政策担当者と日本国内の米共和党政権のエージェントが、福田・小沢の党首会談による大連立を仕掛けた。これに小沢一郎代表を乗せるために、小沢一郎氏のウィークポイントの調査が
2007.9.18(その1) 森田実の言わねばならぬ[567] 平和・自立・調和の日本をつくるために【381】 【自民党総裁選分析〈1〉】 政治権力に利用されるテレビ――喜び勇んで政治権力の手先の役割を果たすテレビのキャスターとコメンテーター 郵政民営化の世論誘導で味をしめた政治権力者と権力者の手先のテレビ会社幹部がまた動き出した 自衛隊のアフガン給油活動延長問題でテレビがまた世論誘導を始めた 「テレビは人間にとって危険である。悪ははなされた。…もはやだれもこの地獄の機械の進行を妨げることはできない。明日になれば人々は…もはや考えることもなくなるだろう。そしてもっとも悲しい人生を送って死ぬのだ」(ルイ=フェルディナン・セリーヌ、『世界毒舌大辞典』より) 9月16日(日)午前、フジテレビ、NHK、テレビ朝日の政治報道番組が終わった直後に電話が鳴った。同世代の友人からの電話だった。彼は
2007.8.21(その2) 森田実の言わねばならぬ[486] 平和・自立・調和の日本をつくるために【323】 8月16日付読売新聞の社説に物申す――安倍政権の手先役をやめて中立公正の立場に立て。 崩壊寸前の安倍自公連立政権を救済するための自公プラス民主党の大連立は百害あって一利なしである。 「春秋の筆法」(日本の諺) [公正で厳正な批判的な態度のこと。読売新聞は安倍自公連立政権の政治機関紙のような“政治権力の道具”のような恥ずべき生き方をやめ、公正中立な新聞になりなさい。大新聞は政治権力の「犬」になってはならない] 読売新聞は一体どこまで政治権力の擁護者になろうとするのだろうか。どこまで堕落するのだろうか。とくに政治記事がお粗末である。 数日前の社説(8月16日)を見て、 読売新聞に対して「病い膏肓に入る」と感じた。 いま日本の政治に必要なことは、第一に、政治を国民の手に戻すこ
2007.8.3(その1) 森田実の言わねばならぬ[436] 平和・自立・調和の日本をつくるために【289】 狂乱・孤立の安倍首相を激励しさらに暴走させようとしている仕掛け人群の狙いは何か 「政治においては、何をしても軽蔑されない」(ベンジャミン・ディズレーリ) 永田町の情報通の友人A氏と意見交換する機会があった。以下、私(Mとする)との対話をそのまま記す。 M:安倍首相には相談役とか参謀役はついていると思うが、誰か知っているか。 A:安倍が信用しているのは中川昭一(政調会長)、塩崎恭久(官房長官)、渡辺喜美(規制改革担当国務大臣)、下村博文(官房副長官)くらいではないか。最近は渡辺喜美が近いようだ。あとは三谷内閣情報官、井上義行(主席秘書官)らの秘書グループと官庁のスタッフ。新聞記者(OBを含む)もついている。それと大きいのは家族。安倍家には長期政権への執念のようなものがある。とく
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