学歴と初任給もちろん日本でも統計的にみれば、とくに中高年になると、学歴による賃金格差がある。偏差値の高い学校出身者のほうが、所得が高いという研究結果もある。アメリカやフランスとちがい、高卒も大卒も初任給は似たようなものだが、中高年になって差が開く。 しかしその格差のあり方は、企業規模による賃金格差のそれとよく似ている。つまり、大卒だから賃金が高いのか、それとも大卒の方が大企業に入りやすいので結果として年功で賃金が高くなったのか、そのどちらなのか検証しにくい。 とくに初任給は、企業規模における差が少ないだけでなく、学歴でもさほど差がつかない。全日本能率連盟の1977年の報告書は、高度成長期以後の企業が、「中学卒であれば高校卒に対して3年間の、高卒者であれば大学卒に対して4年間の、在学期間にあたる定期昇給」をしていたと述べている。つまり初任給の段階では、高等教育をうけたとしても、年齢分の定期昇