コーヒーは確かにうまいし、落ち着く。原稿を書くときにも欠かせない。そのために会社を辞めようとは思わないが、エスプレッソマシンを開発するために世界有数の企業を退職した米国人が福岡県糸島市に暮らしているという。人を突き動かすコーヒーの魔力を知りたくなった。 ⇒【画像】「世にある最高の品」を自負するグラインダー 「うちはもっぱらエスプレッソベースです」。そう言ってダグラス・ウェバーさん(39)が自ら設計した豆をひくグラインダーを回した。手動とは思えぬ速度で、ひき上がった粉をエスプレッソマシンにセットし、高圧の蒸気で一気に抽出する。レバーを下げると茶色の液体がトローッとグラスに落ちてきた。 「レバーを通して味の良しあしが手に伝わってくるんです。これは完璧」 同量の牛乳と氷、蜂蜜を入れてかき混ぜる。「これが僕の夏の定番です」。ウェバー流アイスカフェラテは実に香ばしく濃厚。できるなら、ずっとのどにとど