本書のメッセージを一言で要約すれば、「これからの社会には、あなたの〈ポジ出し〉が不可欠だ」、ということです。 (荻上チキ著『僕らはいつまで「ダメ出し社会」を続けるのか』P.3より) このような序文から始まる本、荻上チキ著『僕らはいつまで「ダメ出し社会」を続けるのか』を読みました。 いつでもどこでも、誰かが何かにダメ出しをしていて、生きにくく感じることもある今日この頃。ネット上の過激な発言は言うに及ばず、駅前でもあれこれと声高に叫ぶ人がいる。いや、もちろんデモやスピーチは自由ですし必要な場合もあるとは思いますが、どうも言葉が強すぎて、聞くに耐えないんですよね……。 特に政治的な問題については、どこもかしこもセンセーショナルな発言ばかりが目立って、ダルい(って書くと、これも “ダメ出し” なのかもしれないけれど)。 「冷静に考えている人もいるよ!」「あんなのは一部だよ!」という指摘もわかるのだ