習近平が総書記に就任して3年が経過した。政権発足と同時に始まった汚職摘発は、最大のターゲットと目されていた周永康に無期懲役判決を食らわせたが、一向に収束する気配はない。 習政権のターゲットは、身内の党員や官僚だけにとどまらない。知識人、報道やネット、少数民族と、全方位への締め付けが強化されているのが現状だ。 対外政策に目を転じれば、日中関係はひとまず改善する気配を見せているものの、南シナ海では人工島の建設を押し進め、緊張が高まっている。 胡錦濤時代から一転したかのように、強行策を展開する習政権は、隣国である日本にとっても厄介な存在だ。 しかし、中国の指導者には厳格な定年制がある。これに従えば、習近平は2022年の党大会で総書記の座を後任に譲ることとなる。つまり、あと7年弱ほど我慢すれば、習近平は自動的に引退することになる……というわけだ。 だが、そうは問屋が卸さない……という可能性が出てき