上図のように生産性上昇が賃金上昇に結び付いていない現象を巡る論争を、ジャレッド・バーンスタインが自ブログで取り上げている。論争はAnna Stansbury=Lawrence Summers(SS)とLawrence Mishel=Josh Bivens(MB)の間で交わされたものだが、その過程でSSがバーンスタインを引用したため、バーンスタインも口を挟んだ、という格好になっている。論争の内容は、MBやバーンスタインが、生産性上昇は賃金上昇の必要条件ではあっても十分条件ではないので、生産性上昇から賃金上昇へのつながりを抑えている要因を取り除く各種政策(最低賃金引上げ、完全雇用、累進課税、集団交渉、時間外勤務のルール、男女平等、頑健なセーフティネット、貿易の均衡、金融規制、等)を実施すべき、と主張しているのに対し、SSがやはり生産性上昇を重視すべき、と主張した、というものである。 バーンスタ