アルカイダとタリバンに対する戦いで10年夏までに結果を出そうと奮闘する、ホルブルック米特別代表のブルドーザー外交 時間の止まったような国で、時間に追われて働く男。それが今のリチャード・ホルブルックだ。 7月22日にパキスタン入りしたホルブルックの肩書は、米オバマ政権のアフガニスタン・パキスタン問題担当特別代表。その任務はアルカイダやタリバンとの戦いに一定の成果をもたらすことであり、核武装した国パキスタンの崩壊を防ぐことだ。 しかも、期限は来年の夏まで。10年秋の中間選挙までに何らかの成果を出しておかないと、この戦争に対する米国民の支持がしぼんでしまう。そう思うから、ホルブルックは結果を急ぐ。だが急激な変化を嫌うこの地で、その性急さは時に無用な摩擦を招く。 「短気を起こしても、ここの問題は解決できない」と地元ジャーナリストのアハメド・ラシッドは言う。「なのに彼は気が短い」 あるパキスタン政府