【終戦記念日特別企画】日本の加害責任を検証するアンコール特集 その4 村上春樹が長編小説『騎士団長殺し』とエッセイ『猫を棄てる』に込めた歴史修正主義との対決姿勢! 父親の戦中の凄惨な中国人虐殺の記憶を… 75年の節目を迎えた今年の終戦記念日、リテラ が日本の加害責任を改めて問う企画をお届けしているのは、歴史修正主義の跋扈によって、日本軍の戦争犯罪がなかったことにされ、メディアの戦争回顧企画も日本人兵士が国のために命を散らした美談や日本人が辛苦に耐えたが苦労話ばかりが目立つようになったからだ。 しかし、そんななかで、逆に意外な人物が日本の戦争犯罪を真正面からとらえ、歴史修正主義と対決する姿勢を示すようになった。それは、小説家の村上春樹だ。 2018年に発表した長編小説『騎士団長殺し』では、南京大虐殺について「打ち消しがたい事実」と書き、日本兵による中国人捕虜の虐殺場面を生々しく描いた。そして