ブックマーク / toikimi.hateblo.jp (120)

  • クリスマスケーキのかわりに - かきがら掌編帖

    ひと月以上前に買ったクリスマスシュトレン、少しずつスライスして休日のお茶請けにしていたところ、図らずも、ちょうどクリスマスの日にべきりました。 こういう無意識的な調整能力を仕事に活かせると便利なのですが、おおむねべること方面で発揮されています。 クリスマスシュトレン11/20-12/24 端っこを24日と25日に一切れずつ、さいごまで美味しくいただきました。 ちなみに、こちらのシュトレンの賞味期限は2022/12/26です。 今年も、クリスマスケーキは買いませんでしたが、前々から気になっていたサンドイッチハウス・メルヘンのフルーツスペシャル(いちご)で卓が華やかになりました。 パン・フルーツ・生クリームのそれぞれが美味しいのはもちろん、全体のバランスも絶妙という、まさにスペシャルなフルーツサンドです。 さらに、材料3つで出来る!というチーズケーキも作ってみました。 クリームチーズ20

    クリスマスケーキのかわりに - かきがら掌編帖
    keystoneforest
    keystoneforest 2023/01/05
    チャレンジと言うと、難関に挑む覚悟が必要な気がしますが、プチ難関になら気軽にチャレンジできそうです。プチ・チャレンジで脳が活性化するなら、どんどんチャレンジできそうです。今年もよろしくお願いします。
  • ドーラーズ(創作掌編) - かきがら掌編帖

    アバタードールを趣味にしている人をドーラーというが、私がドーラー・デビューしたのは3年ほど前のことである。 きっかけはネット記事だった。 3Dボディスキャナーで測定したデータを元に骨格診断を行い、人と同じ骨格イメージで1/6スケールの分身人形を制作販売したところ、根強い大人のファンを獲得しつつあるというのだ。 記事には、オーナー(人形の持ち主)とドールとのツーショット画像がいくつも並んでいた。 分身といっても、人間そっくりのリアルさを追求しているわけではない。どの人形もすんなりとした体型で、端正な顔立ちにやわらかな微笑をたたえている。ファッションドールとかドレスドールと呼ばれる、女の子が着せ替えて遊ぶ「お人形さん」そのままだ。 それでも、オーナーとドールのあいだには強いつながりを感じられた。髪型や服装はもちろん、身にまとっている雰囲気がよく似ているのだ。インタビュー記事からも、人形と共に

    ドーラーズ(創作掌編) - かきがら掌編帖
    keystoneforest
    keystoneforest 2022/12/25
    ドーラーズ・コミュニティを作ったのは、アバタードールたちかもしれませんね。
  • ネガティブ・ルーレット(創作掌編) - かきがら掌編帖

    就職を機に一人暮らしを始めた兄は、「便りがないのは良い便り」とでも言うように、めったに連絡を寄こさなかった。 けれども、趣味にしているフリーソフト(無料かつ無償で利用できるソフトウェア)制作のおかげで、どうやら元気に暮らしているらしいとわかるのだ。 私は、フリーソフトの紹介サイトで、お気に入りの制作者として、兄のことを登録している。すると、新作のお知らせや、発表済みソフトの更新情報などの通知が届くので、結果的に生存確認ができるというわけである。 兄が制作した最初のソフトウェアは、『逆引き花ことば事典』だった。 当時、花屋でアルバイトしていた私の頼みに応じて作ってくれたものだ。 「愛」「友情」「感謝」などの単語だけでなく、 「遠くへ旅立っていく片想いの相手を笑顔で見送る」とか、 「ケンカしてSNSをブロックされてしまった恋人に許しを請う」というような、特定の状況に即した花の候補を、ファジー検

    ネガティブ・ルーレット(創作掌編) - かきがら掌編帖
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    keystoneforest 2021/07/07
    事態がどう急展開したのか、「とは限らない」の一言で伝わってきました。素敵な仕掛けですね(^_^)
  • 蓮の音(創作掌編)~ハヤさんの昔語り#2-14~ - かきがら掌編帖

    「蓮の花は音をたてて開くというけど、ほんとだと思う?」 私が尋ねると、ハヤさんは驚いたように目を見開いた。 「そのように言われてますよね。けれど確か、あれは迷信だという話も、聞いたことがあります」 「私は何となく、ありそうなことだと思っていたの。でもね──」 といって、日仕入れたばかりの雑学話を披露する。 ある蓮池で80年以上続いている、観蓮会(かんれんえ)という蓮花の観賞会、その発端が蓮の開花音論争だった、という話だ。 「蓮の開花は無音である」 そう主張した植物学者の一派と、それに反駁する人たちが、蓮池近くの旅館に泊まり込んで研究発表や議論を行い、一夜明けた早朝には池の周りに佇み、全員無言のまま耳を澄ませたという。 「結局、花が開く音は聞こえず、蓮の無音開花が発表されたけれど、納得できない人も多かったみたい。翌年、再検証のための会合が行われ、その翌年もまた……、だんだんと趣旨は変わりな

    蓮の音(創作掌編)~ハヤさんの昔語り#2-14~ - かきがら掌編帖
    keystoneforest
    keystoneforest 2021/05/23
    蓮の不思議さ不気味さ、、、いかにも生き物のように動きだしそうな見た目です。蓮の開花音論争、そのうち意外な展開を見せるのかもしれませんね。
  • カズ姐さんのインナーチャイルドワークCD - かきがら掌編帖

    「カズ姐さん」こと、心理セラピスト大鶴和江さんのブログに出会ったのは4~5年前ですが、昨年からはYouTube動画も楽しく興味深く視聴しています。 NLP、ゲシュタルト療法、交流分析など様々な心理療法を学び、たくさんのセッションと研究を積み重ねて独自の心理手法を開発したカズ姐さんは、セラピストの育成にも力を注いでいるパワフルなかたです。 ameblo.jp そのカズ姐さんの誘導音声による、インナーチャイルドワークのCDが販売されていると知って、さっそく購入しました。 イメージの世界で、大人の今の自分が幼い自分の未完了の感情を癒す、という「セルフセラピー」のCDです。まるで、時空を超えた再会の物語のようなワークを行えます。 約20分のCDですが、設定とストーリーの概略は以下のような感じです。 主人公である「大人の私」は、子供時代の自分自身を癒すという意思を持ち、ゆっくりと歩きだします。 「扉

    カズ姐さんのインナーチャイルドワークCD - かきがら掌編帖
    keystoneforest
    keystoneforest 2021/02/20
    言語化する作業に向き合うことに日々苦心しています。仕事もそう、ブログを書く時もそうです。自分の思いをどう言語化するかで受け取り方が決まってくると思うからです。過去の自分に声をかける時は殊更でしょうね。
  • マインドフルネスストレス低減法(8週目とその後) - かきがら掌編帖

    8週目では、自分の状況に合わせて、独自のプログラムを作っていきます。静座瞑想法、ヨーガ瞑想法、ボディスキャンのうち1つだけを選んでも、あるいは、いくつかを自由に組み合わせてもかまいません。 私の場合、7週目とほぼ同様の内容で、平日は30分の静座瞑想に加えて、マインドフル・ヨーガの座位と立位を交互に行い、時間的余裕のある休日には、音声誘導のCDを使ってボディスキャンなどを行いました。第7週はCD不使用だったので、久しぶりに聴く甲斐田裕子さんのナレーションに、とても癒されました。 第八週は、私たちのトレーニング・プログラムの最終週であると同時に、あなたなりのトレーニングを始める最初の週でもあります。私たちは、第八週を”終わり”というより、”始まり”だと考えています。第八週はこのあとに続く人生のあいだ中、続くものなのです。書の指示が終わったからといって、瞑想トレーニングが終わるわけではないので

    マインドフルネスストレス低減法(8週目とその後) - かきがら掌編帖
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    keystoneforest 2021/01/31
    ジョン・カバットジン博士の言葉、「誰かのようになることはできません。人は、”より自分らしくなる”ことしかでき(ません)」、、、心に響く言葉ですね。自分って何者なのか、じっくり考えようと思います。
  • マインドフルネスストレス低減法(7週目) - かきがら掌編帖

    第7週は、静座瞑想法・ヨーガ瞑想法・ボディスキャンなどを自由に組み合わせて、45分間の総合トレーニングを行います。 どういうふうに組みあわせるかは、あなたの自由です。三十分のヨーガに続いて十五分間の静座瞑想を行ってみたり、二十分静座瞑想を行い、また別の時間に二十五分間のヨーガを行ってみたり、自分でいろいろ試しながら、一番いい組みあわせ方を見つけてください。 『マインドフルネスストレス低減法』8章 プログラムをどう組みたてるか CDブック『マインドフルネス瞑想ガイド』でも、7週目は「CD不使用」となっています。 これまで音声ガイドの誘導にしたがっていればよかったので、「あなたの自由です」というのは、何となくプレッシャーでしたが、実行してみたら、案外やりやすかったです。 マインドフルヨーガと30分の静座瞑想を続けて行っています。週末にかけて余裕があれば、ボディスキャンや歩行瞑想も加えたいです。

    マインドフルネスストレス低減法(7週目) - かきがら掌編帖
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    keystoneforest 2021/01/10
    あけましておめでとうございます。通勤やお風呂に入る時いつも音楽を聴いています。なんだか時間がもったいないような気がして。でも瞑想とまではいかなくても自分と対話する時間を持たないと、と思い始めています。
  • イシバシ棒(創作掌編)~銀ひげ師匠の魔法帖⑬~ - かきがら掌編帖

    晶太が書道教室へ行くと、銀ひげ師匠はお昼ごはんのサンドイッチを作っているところだった。 師匠は魔法使いだけれど、ごはんはふつうに手作りする。レパートリーは限られていて、サンドイッチといえば、トマトと卵のサンドイッチだ。 晶太は魔法と書道、両方の弟子なので、学校が休みの日は、よくお昼をいっしょにべる。手を洗って台所へ行き、なにかお手伝いすることはないかと、あたりを見まわした。 お皿のわきに、見なれない棒が置いてあった。 お箸くらいの長さで、ゴボウのような形をしている。 「師匠、これは何ですか?」 と聞くと、 「イシバシ棒だよ。今から八十年くらい前の魔法使い、五宝(ごぼう)さんという師匠に因んで、弟子たちが作った棒だ。五宝師匠は弟子への伝言メモなどで、サイン代わりに野菜の牛蒡の絵を描いていたそうだから、ゴボウつながりというわけだね」 「ゴボウ師匠なのに、どうして『イシバシ』なんですか?」 晶

    イシバシ棒(創作掌編)~銀ひげ師匠の魔法帖⑬~ - かきがら掌編帖
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    keystoneforest 2021/01/02
    わたしも用心深い性質で、外出のとき玄関のカギをかけたかどうか気になって、駅までの途中でわざわざ家に駆け戻ったりもします。そのせいで電車に乗り遅れるんですよね。そんな性格イシバシ棒で叩き直してほしい(^^;
  • レプリカ(創作掌編) - かきがら掌編帖

    記念日なので、彼は特別なレストランを予約した。 店の名は『レプリカーレ』といい、「三ツ星クラスの完全コピー料理」で評判のレストランだ。 「嬉しい。前に私が行きたがっていたのを覚えていてくれたのね」 ドレスアップした彼女が、瞳を輝かせて彼に笑いかける。 「うん、あの頃はまったく予約が取れなかったけれど、ようやくブームも落ち着いてきたみたいだね。それにしても、すごく高級感があふれているのに、お店の人に威圧感がなくてほっとしたよ」 「そうよね。お料理はレプリカでも、インテリアとサービスは物っていうのが、このお店の売りだから。一流のサービスは、お客に居心地の悪さを感じさせないんですって」 小声で話していると、サービス係りのギャルソンがメニューを持ってきた。 熟慮の末、彼女が選んだのは「瀬戸内オーベルジュのディナーコース」だった。彼も同じものを注文する。 「僕にはよくわからないんだけど、レプリカ料

    レプリカ(創作掌編) - かきがら掌編帖
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    keystoneforest 2020/12/30
    レプリカ料理、、、ん?パプリカ料理のこと?って勘違いして読み始めたので、話がこんがらがってしまいました。やはり手で握ったおにぎりが一番美味しい。納得です^_^
  • よしなし言(創作掌編)~ハヤさんの昔語り#2-13~ - かきがら掌編帖

    外出から戻ると、ハヤさんが私の顔を見て、 「お帰りなさい。何かありましたか?」 と、聞いた。 「あら、そんなに剣呑な顔つきかしら?」 「というより、すごく無表情だったので……」 私は思わず苦笑する。 「打ち合わせの相手が、慇懃無礼を絵に描いたような物言いをする人でねえ。社会人スマイルを張り付けて応対していたから、表情筋がすっかり固まってしまったわ」 ハヤさんは少し考えてから、 「それなら、ホットチョコレートかな」 と言って、作り始めた。 処方は大当たりで、私の顔は即座に緩んだのだった。 「人が口にする言葉というものは、毒にも薬にもなりますよね。そういえば、僕が寸一だった頃の話ですが━━」 ハヤさんは、江戸から明治にかけて「寸一」という行者だった前世の記憶をたどり始めた。 △ ▲ △ ▲ △ この度、寺の世話役に選ばれた理之助が、女のちかを伴って寸一の居室を訪れた。 寄宿している行者にまで

    よしなし言(創作掌編)~ハヤさんの昔語り#2-13~ - かきがら掌編帖
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    keystoneforest 2020/12/19
    久しぶりに訪問させていただきました。よくある日常が描かれているだけなのに、寸一という存在を通すだけで味わいのあるしっとりとしたお話になりますね。優しい気持ちになれました。ありがとうございます。
  • ガンリキさんの休日(創作掌編) - かきがら掌編帖

    私は専門的なガラス器具を製造する会社で働いており、そろそろ勤続30年になる。 主力商品は「吸い玉」と呼ばれる球状のガラスカップで、古い歴史を持つカッピングという療法で使用する器具だ。熱や機械を使ってカップ内の圧力を下げ、皮膚に吸着させて血流に働きかける民間療法である。 熱に強い硬質ガラスの吸い玉は、熟練したガラス職人がひとつひとつ製作していた。なかでも、社外秘の特殊な技術で作られた【特製】吸い玉は、他社の追随を許さない製品だと自負している。 製造工程の仕上げは検品である。 私は検品部門のチーフなのだが、慣例によって「ガンリキさん」と呼ばれていた。ガンリキとは眼力のことで、検品の最終段階で行われるのが、目視によるチェックであることから付いた名称だ。 部下だけではなく工場長でさえ、「ガンリキさん」には一目置いてくれる。呼び掛けられるたび、身が引き締まる思いだった。 かえりみれば、目視検品の業務

    ガンリキさんの休日(創作掌編) - かきがら掌編帖
    keystoneforest
    keystoneforest 2020/07/30
    とても前向きな気分になれる作品をありがとうございます。今こそこんな作品を書きたいなって思ってました。カッピングって言うんですね。わたしの母親がその施術をしてました。跡がけっこう残るんですよね🐾
  • バトンの行方 - かきがら掌編帖

    🐾さん (id:keystoneforest) そして、 まさき りおさん (id:rio-masaki)が、 ブロガーバトンを渡してくださいました。 ありがとうございます。 www.keystoneforest.net rio-masaki.hatenablog.jp 山さんといえば、出会いの創作短編小説には衝撃を受けました。 www.keystoneforest.net こんなにおもしろいお話を書く人がいるんだ!と興奮しながら、読者登録したことを覚えています。 よもや、ブログを通じて3年近く交流を続け、掌編に登場してもらうまでの仲になる(笑)とは思いもしませんでした。 山さんの文章には、ふとした日常の出来事が綴られていても、風の流れや鼓動の響きまで伝わってくる不思議な力がありますが、たぶん「山のひげ」という超高感度センサーを隠し持っていらっしゃるからでしょう。 りおさんとは

    バトンの行方 - かきがら掌編帖
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    keystoneforest 2020/07/07
    toikimiさんありがとうございました。バトンを繋がないという選択。そんな方法があったんですね。無限に続くリレーよりも遥かに意味がある気がします。繋がないことで、バトンは初めて命を持ったのかもしれませんね。
  • お箸を持つ手 - かきがら掌編帖

    私は左利きですが、右手を使うことも多いです。 野球で言えば右投げ右打ち、でも、ラケットを使うスポーツだとサウスポーです。ハサミは右で歯ブラシは左。包丁では、皮をむくのが右なのに切るのは左のため、いちいち持ち替えます。 これは両利きではなく、用途によって利き手が変わる「クロスドミナンス(交差利き、分け利き)」というものだそうです。 お箸は左手です。 幼い頃、同居していた祖母が「女の子が左手で箸を使うのはみっともない」と言い、矯正されかかったのですが、変わりませんでした。 「左手でべたほうがおいしく、右手ではおいしくない」 というのが、当時の私の主張でした。 どちらかというと聞き分けのいい子供だったのに、そこだけは譲らなかった。「こっちでべるのがおいしいの!」と、声を大にして繰り返したことを覚えています。 それでもしばらく祖母との攻防は続きましたが、やがて、私に自家中毒の症状が出て病院行き

    お箸を持つ手 - かきがら掌編帖
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    keystoneforest 2020/06/28
    左手だと逃げていくそうめんを追う形になり、そして編み出された「バックハンド」の凄技!切れっ切れの左手の動きで流しそうめんを食べておられるtoikimiさんの姿を想像して、少し笑ってしまいました。ごめんなさい(^_^;
  • ハッピーエンド×100(創作掌編) - かきがら掌編帖

    半年ほど前から、近所のスポーツジムに通い始めた。 僕の仕事場は自宅のパソコン前で、1日の大半を座ったまま過ごしている。 運動不足をジムで解消する、という新しい習慣は予想以上に快適だった。平日の日中のみ利用可能なデイタイム会員で、料金が割安なのも嬉しいポイントだ。 ジムでは主に、フィットネスバイクという自転車型の運動器具を使っていた。ハンドグリップの間に大きなモニターが搭載されていて、心拍数や消費カロリーなどのデータがひと目でわかる。 さらにこのモニター画面では、いろいろな動画を見ることもできて、単調な有酸素運動の退屈をまぎらわしてくれるのだ。動画リストのなかには、流れていく風景や、心を癒すヒーリング映像の他に、シンプルなアニメーションもあった。 アニメの主人公は、「星丸(ほしまる)」というハリネズミだ。 スタートする時点ではころころに太っていた星丸が、走り続けて少しずつスリムになっていく。

    ハッピーエンド×100(創作掌編) - かきがら掌編帖
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    keystoneforest 2020/06/28
    りおさんのイラスト、良いですよね。わたしもコピーさせていただきました。そうか、こんな方法があったんですね。それにしても、創作が先かイラストが先か、まったく分からないくらいピッタリ合った作品ですね(^_^)
  • 屋鳴り(創作掌編)~銀ひげ師匠の魔法帖⑫~ - かきがら掌編帖

    toikimi.hateblo.jp (こちらの掌編に出てきた泰一郎君が、少しだけ再登場します) 銀ひげ師匠の職業は書道の先生だが、業は魔法使い、晶太はその弟子である。特に公表はしていない。 けれど、書道教室に通う泰一郎君が、小耳にはさんだ噂話を真に受けて、魔法使いの弟子入りを志願してきたことがあった。 一番弟子として晶太も参加した面接は、いつのまにか恋愛相談に変わり、弟子入りの話は立ち消えた。泰一郎君は、銀ひげさんの微妙な魔法で煙に巻かれて帰って行ったが、それでも、しばらくして告白に踏み切ったようだ。 晴れて意中の人、明里さんとおつきあいを始めた。 「案ずるより産むが易しとは、このことだね」 と、師匠は言っている。 その泰一郎君が、ふたたび相談事を抱えてやってきた。 泰一郎君の家は伝統芸能の家元で、広い稽古場がある。稽古場といっても、発表会の舞台にもなる立派な部屋で、控えの間が三つも付

    屋鳴り(創作掌編)~銀ひげ師匠の魔法帖⑫~ - かきがら掌編帖
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    keystoneforest 2020/06/13
    部屋をつかさどる神様もいらっしゃるんですね。その神様のいびきでしたか、、、わたしの部屋にも神様いらっしゃるでしょうか。いらっしゃったとしたら、毎晩わたしのいびきに悩まされていたりして(^^;
  • かわぎり(創作掌編)~ハヤさんの昔語り#2-12~ - かきがら掌編帖

    長年使ってきたやかんが壊れ、ハヤさんが買い替えたのは「究極のやかん」というステンレス・ケトルだった。 工学博士が幾度となく実験を重ねて設計したそうだが、見た目は昔ながらの素朴なやかんである。 珈琲店ではなく住居用に使うのだから──、 「特におしゃれなデザインである必要はないものね」と言うと、ハヤさんは心外そうに目を見張った。 「僕は、どこに置いても調和する素敵なデザインだと思います」 値段は一般的なやかんの数倍だが、「究極代」と考えれば高くないし、何よりハヤさんが気に入っていることが一番だ。 「このやかんだと、お湯が沸くのが早いから、光熱費の節約になります。弱火なのに湯気がしっかり出るのは、熱効率が良いからなんですよね」 「なるほど」 いくら早く沸いても、そのあとで湯気に見とれていれば光熱費は変わらない気もするが、言わぬが花というものだろう。 「瑞樹さん、水蒸気と湯気の違いを知ってますか?

    かわぎり(創作掌編)~ハヤさんの昔語り#2-12~ - かきがら掌編帖
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    keystoneforest 2020/06/07
    夢枕に亡父が立つと、自分に会いに来てくれたのだと喜ぶ母の姿がダブりました。科学なんかが発達して、死後の世界やら幽霊やらを否定してしまった現代の薄っぺらさを思いました。
  • うちカフェ - かきがら掌編帖

    半年ほど前のことです。 休日にブログの記事を書くつもりが、だらけてしまってなかなか取りかかれない、という問題の解決策として、ノマドカフェ・電源カフェと呼ばれるお店に通い始めました。 重いノートパソコンを持って出てきて、コーヒー代も掛かっているのだから……、というコスト回収欲求がモチベーションになったようで、集中して作業することができました。周りで黙々とPCに向かって作業している人たちの存在も励みになります。 席に充電用のコンセントがあったり、フリーWi-Fiが使えたり、という以外は普通のカフェなので、飲しながら楽しく会話しているお客も多く、適度なざわめきは集中力を高めてくれました。 もっとも、聞こえてくる話があまりにおもしろくて、気を取られてしまうことも無きにしも非ず。初デートらしきふたりの対話とか、星占いのミニセミナーなど、たいへん興味深いものでした(笑)。 ですが、カフェ通いも3月下

    うちカフェ - かきがら掌編帖
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    keystoneforest 2020/06/07
    箸置きにセットされたお箸が右を差していますね。toikimiさんは左利きですね!
  • 右耳のワーク - かきがら掌編帖

    しばらくブログを休んでいました。 記事の更新はともかく、読むほうは休まないつもりだったのに、結局「全休」になりました。 耳の不調が再発したり、突然ネットを開くのが怖くなったりなど、心身ともにいろいろありましたが、ここへ戻れて嬉しいです。 これからも無理せず、マイペースで続けていきたいと思います。 耳の不調とは、右耳の閉塞感と聞こえにくさ・めまいなどで、発症したのは去年の5月が最初です。その時点では「突発性難聴」でしたが、今回3度目なので、病名が「メニエール病」に変わりました。 メニエール病は、初期段階では突発性難聴と区別できない場合が多く、再発しやすいかどうかが診断の分かれ目になるそうです。不定期に症状を繰り返すたび、少しずつ難聴が進行していくのも特徴のひとつ。原因は不明ですが、ストレスや疲労、睡眠不足が引き金になって発症するといわれています。 さて、 私は今年、生活費を節約するため、『個

    右耳のワーク - かきがら掌編帖
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    keystoneforest 2020/05/14
    久しぶりの更新、とても嬉しいです。わたしも1ヶ月以上休んでいて、先日やっと更新できました。保健室の先生のエピソード素敵ですね。泣きそうです^_^
  • 光を運ぶもの(創作掌編)~ハヤさんの昔語り#2-11~ - かきがら掌編帖

    「今日、『無知の知ノート』というコラム記事を読んだの」 と、ミルクコーヒーを作っているハヤさんに話しかけた。 私はこの頃、夕後にコーヒーを飲むと寝付きが良くない。そこでハヤさんが、普通のコーヒーから変えてくれたのだ。 「無知の知というと、ソクラテスですよね。知らないと自覚することが、真の知へ向かう出発点だといいますね」 「そうそう、何かを知るという楽しみは、一生のあいだ尽きないってことでしょ?」 ハヤさんは少し首をかしげて、カップにミルクコーヒーを注ぎ分けた。受け取ってお礼を言い、飲み頃の温度になるのを待ちながら、話を続ける。 「読んだのは、元素についての記事だったの。人の血の一滴には、宇宙に存在する元素の大半が含まれているんですって。人体は小宇宙なのね。体内と海水に多く含まれる元素も、すごく似かよっているそうよ。だけど不思議なことに、体重1kgあたり10gを占める多量元素なのに、海水に

    光を運ぶもの(創作掌編)~ハヤさんの昔語り#2-11~ - かきがら掌編帖
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    keystoneforest 2020/02/20
    人魂のお話ということで覚悟して読み進めましたが、怖いところは少しもなくて、むしろ、スッキリ爽やかなお話でした。松吉さんみたいな生き方死に方、誰もかないませんね。
  • 蛇足二本 - かきがら掌編帖

    かつて、掌編創作の師から「ラストが大事」ということを、繰り返し教わりました。 初心者は、出だしに力が入り過ぎて、肝心のラストは駆け足で終わってしまいがちなので、配分を考えること。「頭」は軽くして、結末にしっかりと重点を置くこと。 「行き当たりばったりではダメ、ラストシーンを目指して進むように書きなさい」 という教えを肝に銘じています。 ──銘じていますが、時には、終わりがはっきりと定まらないまま、見切り発車的に書き始めることがあります。途中でラストシーンが浮かんでくるのを期待して書き進むのですが、思いつかないと暗礁に乗り上げます。 逆に、先日書いた掌編では、前もって決めていたラストが二転三転しました。 toikimi.hateblo.jp 最初に想定していたラストシーンは、主人公の「私」が飲んだ2種類のオリジナルカクテルの手書きレシピを、帰りぎわにマスターからプレゼントされる、というもので

    蛇足二本 - かきがら掌編帖
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    keystoneforest 2020/02/11
    わたしも書くときは「ラスト」を第一にしています!と言って、toikimiさんの味には全然及びません。わたしの場合は「オチ」です。作品の味を決めるのはラストが醸し出す余韻だと思います。オチでは余韻は出ませんね…