TPP交渉に絡んでなのか、農業政策に関する話題が盛り上がっております。まあ議論するのはいいのですが、正しいようで正しくない議論が蔓延しているのが、ちょっと問題のような気がします。 「日本は農業を保護しているからダメなんだ」とか、「補助金に頼らない強い農業を目指すべきだ」とか。 日本の農業政策や貿易交渉に関しての議論が、どうにもかみあっていないような印象を受けるのは、根本的な部分での誤解があるからなんでしょう。事実を認識した上で議論を積み上げていかないことには、いくら議論したってまともな結論にたどり着けるはずもありませんし。 日本は関税で輸入品をブロックして、農産物の値下がりを防いでいる 農業の保護具合を知るのに良く使われる、OECDが発表しているPSE(Producer Support Estimate 生産者支持推定量)という指標があります。PSEの定義は PSE=内外価格差×生産量+財