「国際貿易」誌に投稿した原稿に少し書き足しをしました。先走りすぎた見方かも知れませんが、習近平さんは、これをトランプ大統領と対峙する二期目の新外交ドクトリンにするつもりじゃないでしょうか。 1月17日、習近平主席がスイスのダヴォスで開催された世界経済フォーラムに出席して「時代の責任を共に担って世界の発展を共に促そう」という演説を行った。 このニュースを聞いた時は不思議に感じた。ダヴォス会議は総理や国家副主席の出番だったはず、しかも間近に迫った春節だけでなく、秋の党大会も控えて超多忙のはずなのに、と。 だが、演説を見て、疑問はハハンと氷解した。大略以下のような内容だった。 ① グローバリゼーションを敵視するのは誤りだ。プラス効果がもっと全世界に行き渡るように工夫して、適応していかなくてはならない ② 世界経済が直面する問題を解決するために、イノベーション型成長モデルを重視し、自由貿易にコミッ