「ため息にエネルギーを吸い取られる」「クルム伊達、観客のため息に切れる」。こんな見出しがスポーツ新聞の紙面に踊った。 9月24日の東レ パン・パシフィックオープン、シングルス2回戦で、クルム伊達公子はサマンサ・ストーサー(豪州)に惜敗。第2セットのタイブレークという正念場で伊達がダブルフォールトすると、有明コロシアムの観客から一斉に「あーっ」と大きなため息が漏れた。これに伊達は「ため息ばっかり!」と身振りをまじえて「抗議」。以降、集中を切らして敗れていった。 試合後の会見では「これだけたくさんの人が見に来る割には、テニスを見ることのレベルが上がってこない」と苦言を呈した。 観客席からのため息や、ネガティブな反応には以前から神経質になっていた。 全米1回戦で敗れた当日のブログには〈なんだかその重い空気がエネルギーをすべて吸い取っていかれる感じ。どうして日本人の応援って悪いときはこもる感じにな