【ワシントン斉藤信宏】国際通貨基金(IMF)は29日、加盟各国の出資比率見直しの詳細を固めた。焦点となっていた中国の出資比率を現在の4%から6.3%台へと大幅に引き上げるほか、現状で6.5%台の日本を6.4%台に引き下げるなど先進国から新興国への出資比率移転が主な内容で、国際ルールの策定などの舞台でも新興国の発言力が大幅に強まりそうだ。 今月下旬の主要20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議で「先進国から新興・途上国への6%以上の出資比率移転」で合意。その後、見直した結果、中国は出資比率6位から3位に浮上。日本は2位を維持するが、2年後の出資比率再検討で中国に2位の座を明け渡すのは必至の情勢だ。 新たな出資比率は11月5日のIMF理事会で了承を得た上で、同月中旬に韓国・ソウルで開かれるG20首脳会議(サミット)にIMF案として提示される。今回の見直しで、米国は17.6%台からやや下