■YKK見たさに秋田を訪れたわけだが 秋田に来ている。すでに紅葉は見ごろを過ぎ、街全体が冬支度を始めるかのような11月の週末。それでも、ポカポカとしたサッカー観戦日和なのがうれしい。5日はここ、秋田市八橋(やばせ)陸上競技場で、天皇杯4回戦、大宮アルディージャ対YKK AP(以下、YKK)が行われる。 前日、駒場で浦和レッズ対静岡FCの試合を見届けた私は、家路とは逆の大宮に出て、そこから新幹線こまちに乗って秋田に向かった。いわゆる、天皇杯のハシゴである。 地方都市での取材の楽しみといえば、やっぱり食べ物。秋田といえば、比内地鶏にきりたんぽ、ハタハタなどが有名である。だが残念なことに、到着が遅かったこともあって、それらは断念せざるを得なかった。そもそも、きりたんぽ鍋をひとりでつついても、面白かろうはずもない。それでも私は、秋田への「漫遊」を強く望んでいた。理由は、YKKというチームが、妙