東京大学とNTTの研究チームは、パイクリスタルや東京工業大学とともに、カーボン系材料のみで構成された「相補型集積回路」を開発した。金属元素を含まない材料で開発した電子回路が、室温大気下で安定に動作することも確認した。 4ビット信号の出力デバイスが室温大気下で安定に動作 東京大学とNTTの研究チームは2024年3月、パイクリスタルや東京工業大学とともに、カーボン系材料のみで構成された「相補型集積回路」を開発したと発表した。金属元素を含まない材料で開発した電子回路が、室温大気下で安定に動作することも確認した。 電子デバイスには、重金属などの有害物質や金などの希少元素が含まれている。このため、「電子ゴミ」と呼ばれる電子デバイスの廃棄物については、「含有する有害物質の処理」や「希少元素のリサイクル」といった対策をとる必要がある。一方で、増加する電子ゴミに対し、抜本的な対策も不可欠となっている。例え