ツバルで稼働を始めた有孔虫の増殖施設=茅根創東京大教授提供有孔虫が堆積してできたツバルの砂浜=茅根創東京大教授提供ホシズナ=茅根創東京大教授提供 地球温暖化による海面上昇で将来、水没の恐れがある島を、小さな「星砂」で救う試みを、東京大の茅根創教授や国立環境研究所などが南太平洋のツバルで始めた。コンクリートの防潮堤をつくるのではなく、生物が陸地をつくる力を生かして水没を防ごうという計画だ。 サンゴ礁の島は、サンゴのかけらや貝殻などが積み重なって陸地ができ、維持されている。石灰質の殻をつくる有孔虫の一種で、星のような形のホシズナ(星砂)も、大量に打ち上げられて砂浜になり、陸地づくりに大きな役割を果たしている。 有孔虫はアメーバに近い原生動物の一種。ホシズナは直径1〜2ミリで、沖縄でもよくみられる。 環境省が東京大に委託して行った調査によると、ツバルでは島を構成する堆積(たいせき)物