ブックマーク / brevis.exblog.jp (52)

  • 『特殊病』それは日本の病気です | タイム・コンサルタントの日誌から

    自分のプロフィールに「国内外の製造業及びエネルギー産業向けに、工場作り・生産システム構築の仕事に従事してきた」などと書いているためか、「日の製造業は、海外に比べて特殊なのですか?」という趣旨の質問をされることが、時々ある。「なぜ日海外はこうも違うのでしょうか?」といった聞き方の場合もある。 こうした質問は、日海外で同等なはずのものが、なぜか違っていた、との事例とともに、語られることが多い。例えば、同じ企業のグループに属しながら、生産管理系のパッケージソフトを、海外工場ではノンカスタマイズでスムーズに導入できたのに、国内工場では苦労したあげく、失敗したという事例。あるいは、国際標準に従ったサプライチェーンの仕組みが、日国内だけどうしても使えなかった事例。 さらに、国内では立派なプロジェクトマネジメントの実績を持つ会社が、海外に出て行って遂行したら、赤字や納期遅延で痛手を被ったケー

    『特殊病』それは日本の病気です | タイム・コンサルタントの日誌から
    kkbt2
    kkbt2 2023/08/14
    「特殊病が企業にもたらす病状とは何か? こたえは簡単、「学ぶ能力の喪失」である」
  • 物流は本当に付加価値がない業務なのか | タイム・コンサルタントの日誌から

    先週の5月26日に、「アジア・シームレス物流フォーラム」https://mf-p.jp/aslf/ のパネル・ディスカッションに参加してきた。このフォーラムは日マテリアルフロー研究センター(JMFI)が主催する展示会で、国内外の大手物流関連企業が集まっている。コロナ禍が過ぎて3年ぶりにリアル展示となり、来場者数も多くかなり盛況だった。物流関係の催しなので、サイトの読者からは縁遠いかと考え、とくにお知らせもしていなかったが、SCMの関連テーマもあり、広報すべきだったかもしれない。

    物流は本当に付加価値がない業務なのか | タイム・コンサルタントの日誌から
    kkbt2
    kkbt2 2023/06/05
    「物流の提供する、本当の基本機能とはなんだろうか?それは、「需要と供給のギャップを埋める」である」「輸送や保管は、製造や流通と機能的に対等なのである」
  • トヨタ生産システムとは、じつはトヨタ生産&販売システムである | タイム・コンサルタントの日誌から

    数年前、中東のある国で、大手自動車ディーラーを訪ねたことがある。そこで働く日人の方のお話を聞くためだった。名前をS氏としておこう。その会社はトヨタ車の販売も多く手がけており、トヨタのOBであるS氏を社内指導に招いていたのである。訪問の主目的は当該国のビジネス事情と官庁との関係をヒアリングすることだったが、氏がご自分がしてこられた事について、淡々と話されるのを聞くうちに、次第に驚嘆の気持ちがわたしの中でふくらんでいった。以下はその時に聞いた話だ(ただし差し障りがないよう、質的でない点は少し変えてある)。 S氏はもともと、人材育成と社内教育のために、その2年ほど前に呼ばれたのだった。車のディーラーは、業容が拡大すると、売ったらそれで終わり、では済まなくなる。まず、補修用のサービスパーツを自分で手がける必要が出てくる。さらに売上が増えると、自社で保守点検の修理工場を持つことになる。他の不慣れ

    トヨタ生産システムとは、じつはトヨタ生産&販売システムである | タイム・コンサルタントの日誌から
    kkbt2
    kkbt2 2018/07/09
    「日本の製造業で、営業マンが自社の生産の仕組みを外部に説明し、なおかつ、「生産コストが安くなるような売り方とは何か」を語れる企業がどれだけあるだろうか?」
  • 書評:「ザ・ジャストインタイム」 フレディ・パレ&マイケル・パレ 著 | タイム・コンサルタントの日誌から

    ザ・ジャストインタイム 〜現地現物が最高の利益を生む (Amazon.com) 技術はある。製品も売れている。上場したばかりのその会社は、傾いたライバル企業を買収し、工場と人と生産能力も手に入れたはずだった。だが、なぜか資金繰りが苦しくなり、銀行からは与信枠の拡大を拒まれて、今や八方ふさがりの状態に陥っていた—— この小説は、窮地に陥った若き経営者フィルが、友人マイクの父親で、リーン生産の専門家であるボブの助言をかりつつ、何とか会社を建て直していくスリルに満ちた物語である。ボブはかつて自動車部品メーカーの役員をしていた人だが、いくつもの会社を渡り歩き、経営を好転させては、避けがたい権力抗争に敗れて会社を去ることを繰り返した後、引退し趣味のヨットに打ち込んでいたのだ。 ボブをなんとか口説き落として、生産現場を見てもらうことになったが、ボブは現場を一渡り見てから、こう宣言する。『ここは金脈だと

    書評:「ザ・ジャストインタイム」 フレディ・パレ&マイケル・パレ 著 | タイム・コンサルタントの日誌から
    kkbt2
    kkbt2 2016/10/24
    「動きと働きは別物であることを認識すべきだ。(中略)作業の改善とは、動きを働きにかえることだ。」
  • マネジメントの仕事・地位・パワーを混同してはいけない | タイム・コンサルタントの日誌から

    ある朝、目が覚めると、あなたはノルウェー国王になっていた。いったいどうしてこんな事になったのか。あなたは自分の名前も、生まれ育った日の町も経歴も、全部ちゃんと覚えている。なのに、ノルウェー国王になったつい最近のいきさつだけは、すっぽりと記憶から落ちている。 呆然としながらも身支度を終え、質素ながらも立派な朝べて人心地ついたあなたの前に、宰相がやってくる。彼は礼儀正しくあなたに挨拶をすると、いくつかの紙の束を取り出して、あなたの前に置く。「国王陛下。これが日、発布いただきたい法律と政令です。どうか、ご署名ください。」 念のために言っておくと、北欧の国ノルウェーは、完全な民主主義国家である。法律は国民の選出した議員が国会で決める。だが、すべての法令は、国王の名前で公布するしきたりになっているときく。宰相があなたにサインを求めてきたのは、そのためである。あなたの前には、法令書類一式と、

    マネジメントの仕事・地位・パワーを混同してはいけない | タイム・コンサルタントの日誌から
    kkbt2
    kkbt2 2016/08/13
    「人を動かすことがマネジメント」「先読みとリスクテークを含む「決断」を必要とすること」「計画を立て、現実との差異から学ぶこと」
  • https://brevis.exblog.jp/24313514/

    https://brevis.exblog.jp/24313514/
    kkbt2
    kkbt2 2016/04/19
    「成功のほとんどすべてが、少数の傑出した技術者の働きに依存していることに気づいた」「他人を動機づける能力、組織化する能力、そして独創的アイデアへのこだわり」
  • すべての製造業は受注生産かつ見込生産である | タイム・コンサルタントの日誌から

    そんなバカな、なんだこの記事のタイトルは? と疑った、そこの貴方。はい、このエントリは、そんな貴方のためのものです。そもそも生産形態は見込生産と受注生産に分けられ、受注生産はさらに個別受注・繰返受注・受注組立生産などのバリエーションに分類される、というのが生産管理の教科書に書いてある常識ではないか! と思った、意識の高い方。貴方のような方が、日の製造業を支えておられると思います。というのも、わたし達の社会で製造業に携わっている人はざっと1000万人くらいいるはずですが、自社の生産形態が何であるか、それが自社の競争力にどうつながっているかさえ、考えてみたことのない方が大半だからです。 ・・と、「ですます調」ではじめてしまったが、ここから先はいつもの「である調」に戻させていただく(笑)。ですます調も好きなんですけどね、まあ、他のエントリとのバランス関係上。 バランス感覚は、いつでも大切である

    すべての製造業は受注生産かつ見込生産である | タイム・コンサルタントの日誌から
    kkbt2
    kkbt2 2015/11/26
    「在庫削減とは、トラブルを表に出すという事とワンセットなのである。いや、むしろ「潜在的な問題点を顕在化して改善すること」が主目的」
  • “仕事が面白くない”症候群とたたかう三つの方法 | タイム・コンサルタントの日誌から

    陽光の降り注ぐ戸外に、すっと立つ若い女性を下からのアングルで描いている。青空と白い雲をバックに、白いドレスと青いスカーフの立像。背景と人物に同系色を使いながら描き分けて、全体にちょっとドラマチックな階調を生み出している点が、この画家の手腕だ。顔はわざと表情を描いていないので、登場人物の内なる情念ではなく、ただ光と風の中に立つ喜びだけが、肌身の感覚として伝わってくる。 ところで、足元の草をよく見てほしい。もし手元の端末で拡大可能なら、画像を大きくして見てみるとよく分かるが、全体として夏草のように見えながら、個々には赤や水色や紫や緑など、ずいぶん原色に近い色彩が、まちまちな形に、ほとんど粗っぽい筆遣いで置かれているだけだ。そして彼女の来ているドレスも、よく近寄って見ると、当の白地はほとんどなくて、赤や青やその中間色が多彩に塗られていることが分かる。 それでも、普通の距離を置いて絵の前に立つと

    “仕事が面白くない”症候群とたたかう三つの方法 | タイム・コンサルタントの日誌から
    kkbt2
    kkbt2 2015/10/01
    「感情的な働きも伴ってこそ、はじめて「賢い」」この賢さ定義は正しい。脳の根本機能は自らのモニタリングにある
  • とれるだけ仕事をとってはいけない : タイム・コンサルタントの日誌から

    最初に、損益分岐点の説明からはじめよう。企業は、製品やサービスを売って売上を得る。しかし、世の中にタダの物はないので、そこには必ず費用(原価)が発生する。その費用が製品の販売数量に単純に比例する場合、企業は売上に比例した利益を得ることになる。この関係を図(a)に示す。横軸は、売上である。工場の視点から言うと、売上向上すなわち稼働率向上を意味するから、横軸は稼働率と見てもよい。縦軸は金額で、実線が売上高を、点線が費用を示す。費用は純粋に、売上高に比例する。これを変動費ともいう。売上に伴って、変動するからである。たとえば製品を作るのに必要な原材料の購入費がそうだ。あるいは、製品を加工するための外注費などもそうだ。 ところが、企業にはこれとは別に、売上高にまったく関係なく、固定的に発生する費用がふつうある。これを固定費という。その典型例は、設備機械の減価償却費である。あるいは、従業員の給料なども

    とれるだけ仕事をとってはいけない : タイム・コンサルタントの日誌から
    kkbt2
    kkbt2 2015/03/04
    「毎年の受注量に上限を決めて、受注量の平準化を図る戦略が、もっとも安定して収益を上げられる」
  • イノベーションのもう一つのジレンマ | タイム・コンサルタントの日誌から

    数年前、「知的創造の現場―プロジェクトハウスが組織と人を変革する」というの出版企画にかかわった。これは米国MITのビジネススクール教授でイノベーション研究の専門家であるトマス・アレンと、ドイツをリードする著名な建築家グンター・ヘンという、異色の組合せによる共著ので、製品開発プロジェクトの組織設計とオフィスの作り方に関する最新の研究と実践例を述べたものだった。非常に重要なテーマであるにもかかわらず、日では書が注目されないばかりか、このようなテーマと問題意識が欧米にあることすら知られていないので、わたしの勤務先が監訳する形で訳書を出すことになった。 さて、翻訳作業がそれなりに進んだ段階で、訳書のタイトルをどうしようかと議論になった。原題は"The Organization and Architecture of Innovation"という、格調高くもアカデミックなフレーバーの漂う題で

    イノベーションのもう一つのジレンマ | タイム・コンサルタントの日誌から
    kkbt2
    kkbt2 2014/12/16
    「近くにいれば、会話量が多い。遠ければ、少ない」「電子メールは、顔を合わせる機会のない相手には、あまり発信されない」
  • 情報をデータにおとし込む | タイム・コンサルタントの日誌から

    以前、丸谷才一のエッセイを読んでいたら、「順調だった議論がこんぐらがるのは、たいてい比喩のところからだ」と書いてあるのをみて、なるほど、と思った。他人に論点をわからせようとするとき、われわれはよく比喩を使う。たとえば、“在庫とは時間のかんづめのようなものだ”とか、“(海外からの)技術導入は麻薬のようなものだ”といった言い方である。前者は、在庫物品があらかじめ進められた調達/製造工程の結果であることを言い表しているし、後者は、技術導入の成果は翌日からでもすぐ商品になるが、先々ずっと依存し続けることになる事情を示している。しかし、こうした喩えはインパクトが強いが、もとの事象をおおざっぱに表しているだけなので、どうしても異論が出やすいのである。議論のさなかに比喩を使うときは、かなり注意して用いる必要がある。 もうひとつ議論を混乱させやすい因子としてあげられるのは、形容詞である。「大きい」「小さい

    情報をデータにおとし込む | タイム・コンサルタントの日誌から
    kkbt2
    kkbt2 2014/11/27
    「客観的で定型化されている数字や文字の並び--それがデータ」「IT未満な人たちは、ワープロや表計算なんかのITツールを、もっぱら『清書用の道具』としてとらえる傾向が強い」
  • 組織におけるルールはいかなる機能を持っているのか | タイム・コンサルタントの日誌から

    今からちょうど800年前の1214年のこと。英国王Johnはフランス南西部から海軍船に乗ってブリテン島に向かっていた。当時、英国は大陸土のフランス側にも領地を保有しており、彼はそれを拡大する野心を抱いて大陸に兵を進めたのだが、あいにくフランス王(当時は領地は小さかった)の反撃に屈し、結局撤退を余儀無くされたのだ。ようやく帰り着いた彼を待っていたのは、貴族諸侯やロンドン市民からの批判の嵐だった。すでに大陸の領地はほとんど失われていた。残ったのは不名誉と、傾いた財政である。税金を課そうにも、彼の重税や放埓は、すでに皆が辟易していたのだ。 結局彼は翌年、臣下である貴族諸侯と、ある取り決めをかわし、文書化する。いわく、 * 王の一存では戦争資金のための税金を集めることができません * 国王は議会を召集しなければなりません * イングランドの国民は法と裁判によらなければ、生命や財産の自由をおかされ

    組織におけるルールはいかなる機能を持っているのか | タイム・コンサルタントの日誌から
    kkbt2
    kkbt2 2014/07/09
    「ルールは(権力を持つ)人の恣意性をしばり、その自由度を下げることで、組織の再現性を高める」「ルールには予見可能性を高める」「組織の変化のスピードを遅くする」「ルールを見直す基準をビルトインしておく」
  • 大企業病の作り方、治し方 | タイム・コンサルタントの日誌から

    「自分は『プロジェクト・マネージャー』というほどの者ではなく、『プロジェクト・チームのリーダー』といった役柄です。」——顧客とのチーム・ビルディングの席上で、相手方のトップの米国人はそう語った。聞いていたTさんは、単に謙遜しているのだと思ったそうである。時は'90年代。今ではベテラン・エンジニアのTさんが、やっと担当者レベルを卒業し、小さな1セクションのサブチーフ職に片足をかけた頃のことだ。バブル崩壊で国内市場は低迷し、Tさんの会社がようやく久しぶりに欧米企業から受注できた海外向けビッグ・プロジェクトだったという。Tさん自身も高揚する気持ちをおさえつつ、顧客とのチーム・ビルディングに参加していた。 その顧客はチーム作りのセッションを大切にしていた。彼らは発注者として、かなりの数のチーム・メンバーを、設計期間中にTさんの会社に駐在員として送り込んでくる。無論、Tさんの側も精鋭を結集して、受注

    大企業病の作り方、治し方 | タイム・コンサルタントの日誌から
    kkbt2
    kkbt2 2014/07/09
    「ホテルの所有者がながいこと留守にしたあと、帰ってきて、ホテルが荒れ放題だったと知った事態」「二百人のお客を招いて、カクテルパーティをひらき、三日後に宴会をやり、さらに二日後に舞踏会をやると宣言する」
  • 原価の秘密 - なぜ、黒字案件だけを選別受注すると赤字に陥るのか | タイム・コンサルタントの日誌から

    かつての古き良き時代、右肩上がりの高度成長の頃は、なにごとも単純明快で分かりやすかった。製造業は、生産量を上げることにひたすら邁進した。「作れば売れる」時代だったからだ。昭和40年代や50年代の日企業の多くは、欧米先進国から技術を導入しつつ、自分でもそれを改良し、使いこなしていった。その時の工場運営でキーとなる指標が、機械の稼働率だ。 たとえば、あなたの会社が3億円の大枚をはたいて、海外から高価な製造機械を導入したとしよう。15年間の寿命を想定すれば、減価償却費は毎年2千万円だ。それでも、旧式の機械+手作業に比べれば数倍以上の生産能力を上げられるし、より高品位な製品も作れる。だからソロバン勘定に合うはず、と考えて導入に踏み切るわけだ。 当然ながら、社長は工場長に対して、この機械を最大限活用しろ、とハッパをかける。機械は動いていても止まっていても、同じ減価償却費がかかる。だとしたら動かさな

    原価の秘密 - なぜ、黒字案件だけを選別受注すると赤字に陥るのか | タイム・コンサルタントの日誌から
    kkbt2
    kkbt2 2014/07/09
    「黒字案件だけを選別受注したのに、なぜ赤字」「誰も原価の全体構造や動的メカニズムを理解しないまま、単に数字だけに追われることになる。その結果、黒字案件だけを選別受注しようとしたりしがち」
  • プロジェクト・マネジメントの教育について | タイム・コンサルタントの日誌から

    先日、わたし自身が主査を務める研究部会で『プロジェクト・マネジメントの教育について』という講演をさせていただいた。過去何年間かにわたり、 大学・大学院・自社・他企業などで試行してきたPM教育カリキュラムの内容と課題について、ディスカッションしたいと考えたからだ。当日は普段の倍以上の方が来場され、この問題への関心の高さがあらためてうかがえた。遠くは岩手から参加された方もいたが、都合の合わなかった読者もおられると思い、ここにその一部をご紹介しよう。ちなみに、会の名称は「プロジェクト&プログラム・アナリシス研究部会」といい、スケジューリング学会の下部組織だが、とくに学会員でなくても自由に参加できるオープンな組織である。 当日の発表内容は、前半が「大学におけるPM教育の実践例から」ということで、主にカリキュラムの内容の話、後半が「PM教育のあるべき仕組みを考える」で、わたしの今の考えを述べたもので

    プロジェクト・マネジメントの教育について | タイム・コンサルタントの日誌から
    kkbt2
    kkbt2 2014/04/15
    「成長してみないと、それがどんな良いことなのか、よく分からない”という性質がある」
  • 書評:世界の経営学者はいま何を考えているのか 入山章栄 | タイム・コンサルタントの日誌から

    世界の経営学者はいま何を考えているのか――知られざるビジネスの知のフロンティア 「ドラッカーなんて誰も読まない!? ポーターはもう通用しない!?」 --これが書の帯の宣伝文句だ。著者の入山氏はニューヨーク州立大学バッファロー校(ビジネススクール)の助教。2008年にピッツバーグ大学でPhD(博士号)をとったばかりの、新進気鋭の経営学者である。 ドラッカーなんて米国の経営学では完全に過去の人だ、というと、日ではやはり驚く人が多いのだろうか。最近もドラッカーに女子高生をかけあわせたがベストセラーになったばかりだし、彼のは古くから広く読まれ、「ドラッカー学会」まであるくらいだ。(ドラッカー自身も日が好きだった) もちろん、ドラッカーがマネジメント研究の先駆者であることは確かである。しかし、ドラッカーはウィーン出身の人だけに、発想の根が非常に『中欧的』である。たとえば「企業は基的に社

    書評:世界の経営学者はいま何を考えているのか 入山章栄 | タイム・コンサルタントの日誌から
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    kkbt2 2014/01/23
    「組織の記憶力に重要なことは、組織全体が何を覚えているかではなく、組織の各メンバーが他のメンバーの“誰が何を知っているか”を知っておくことである」
  • クリスマス・メッセージ:折れない心をもつために : タイム・コンサルタントの日誌から

    Merry Christmas! 5年前から、大学でプロジェクト・マネジメントを教えるようになった。今年の前期は東大の大学院で、また後期は法政の学部3年生に教えてきた。それ以外にも、単発的に依頼されて話した事もある。個別のエピソードについては、すでに何度か書いたと思う。しかし全体として、何をどんな風に教えるべきか、いつも悩ましい。 悩む最大の理由は、大学生・院生が実務の経験をほとんど持たない事だ。共同で事に当たることがなければ、プロジェクト・マネジメントの必要性がピンと来ない。また、授業で例題を考えるにしても、ビジネスに関わるケースを採り上げづらい。だからいきおい、「たとえば、あなたが同期30人の集まるパーティの幹事になったとしよう」といった例になってしまう。 それでも、講義を数回聴いた学生は、しだいにその意義が分かる者が出てくる。アンケート用紙にも、「もっと早くからこういう話が聞きたかっ

    クリスマス・メッセージ:折れない心をもつために : タイム・コンサルタントの日誌から
    kkbt2
    kkbt2 2014/01/23
    「交渉の成否の半分以上は、その準備段階で決まる」「相手と共同した問題解決のプロセスだととらえよ。相手が「勝った」と思える交渉こそ、良い交渉」「最後まであきらめてはいけない」
  • ハイボールと、本質的安全設計の教え | タイム・コンサルタントの日誌から

    質的安全設計』という言葉を聞いたことがあるだろうか。世間ではよく安全とか安心とかいったことを話題にするが、安全の意味をつきつめて考えている人は、必ずしも多くない。質的な安全設計とは、われわれがモノや仕組み(システム)を作る上で、欠くことのできない概念である。今日はこれについて少し述べてみたい。 機械の安全設計については、そのものずばり「機械類の安全性―基概念,設計のための一般原則」という名前の国際規格 ISO12100 が存在する。このISO規格によれば、機械類の安全は、『設計者対応』と『操作者対応』に分けられる。つまり、作る側による配慮と、使う側(消費者・操作者)による注意の、両方がいるというわけだ。ここまではいいだろう。 では、肝心の作る側(設計者)の対応は、どのように行うべきか。ISO12100は、 (1)質的安全設計によるリスクの低減 (2)安全防護によるリスクの低減 (

    ハイボールと、本質的安全設計の教え | タイム・コンサルタントの日誌から
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    kkbt2 2014/01/23
    「防護装置が壊れたら危険状態になる、というのは本質安全とは言えない」「故障は必ず安全側故障」「安全信号はエネルギーの高い(維持の必要な)状態に対応していること」
  • Structured Approachができる人、できない人 | タイム・コンサルタントの日誌から

    「あなたは、同期30人の集まるパーティの幹事になりました。 あなたが最初にすべきことは何ですか?」 --これは、わたしがプロジェクト・マネジメントを学生や社会人に教えるときに、最初に出すクイズの一つである。出てくる答えはたいていの場合、まちまちだ。「店を探して予約する」「日取りを決める」「参加者を確定する」、等々。いや、パーティといってもいろいろだから、どれを先にするべきかはシチュエーションによる、との答えもありうるだろう。 だが、この問題には、どんな状況にも当てはまる、唯一の普遍的な正解がある、とわたしは続けて説明する。ためしに、ちょっと読者の方も考えてみていただきたい。少なくとも、わたしの勤務先のプロジェクトエンジニア(=プロマネ候補生)たちにたずねたら、若い人でもきっと正解を答えてくれるだろう(と思う)。 その答えとは、『計画を立てる』である。どんなイベントでも、(1)計画を立てる

    Structured Approachができる人、できない人 | タイム・コンサルタントの日誌から
    kkbt2
    kkbt2 2013/10/23
    「ゴルフというスポーツは、あんな小さなボールを芝生の穴に沈めるために、用途別に特化した十数本もの棒を背負って歩く、ひどく西洋的な遊技」「日本で生まれていたらきっと、たった一種類のクラブを」
  • 冬の夜話--欧州の経済と心理について | タイム・コンサルタントの日誌から

    横浜は久しぶりに大雪だ。おお、寒い。 昨年後半から今年にかけて、北半球ではどこも荒れ模様の気候に手を焼いている。北米では妙に暑かったり暴風に見舞われたり、ユーラシアは早くから寒波に見舞われたり。2ヶ月ほど前、プライベートでフランスを旅行したのだが、その時も北部は結構寒くて驚いた。南仏はまださすがに穏和な天気だったけれども、最後の二日間だけドイツのケルンまで足をのばして、あらためて寒さにふるえ上がった。 寒い時分は屋内観光にかぎる。パリでサント・シャペルという中世の古いステンド・グラスの残る教会に行ったときのこと。受付で料金を払ったら、係の人が「これは硬貨が違ってるよ。正しいお金じゃない」と突き返してきた。見ると、たしかに1ユーロ硬貨じゃない。で、手にとって裏の刻印をよく見ると、何と、昔流通していた20フラン硬貨だった。日から財布に入れて持っていったユーロの中に、紛れ込んでいたらしい。相手

    冬の夜話--欧州の経済と心理について | タイム・コンサルタントの日誌から
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    kkbt2 2013/01/24
    「失敗が許されない組織”は、過去から何も学ばない」