東京のユースサッカーの魅力、注目ポイントや国内外サッカーのトピックなどを紹介するコラム、「SEVENDAYS FOOTBALLDAY」 就任当初はすぐに故郷の長崎へ帰ろうと思っていた。縁もゆかりもない群馬に高校教師として赴任し、不良少年たちの中に放り込まれ、サッカーの指導どころではない日々に辟易としていたのだから。だが、その人が前橋育英高サッカー部の監督として過ごした時間は、この3月でちょうど40年を迎える。 「こんなに長くなるなんて思ってないよ。最初はすぐやめようと思っていたんだから。だいぶ長くなり過ぎましたね(笑)」。いつも通りの穏やかな口調でそう話す“山田先生”が、からっ風の吹きすさぶ上州の地から、プロの世界に送り込んだ教え子の数は、とうとう今年で100人を超えることになる。 きっかけは、数年前からよく聞かれていた質問だった。「何年か前からいろいろな人に『プロ選手って何人ぐらい出たの