あらすじ 「マスゴミ無双」 ロリコン野郎による児童殺害事件を軸に、バグったマスコミが大暴走!という心温まるハートウォーミングな本作の主張は単純明快である。それは「人が他者を理解することの不可能性」である。 本作の中心部に陣取るワイドショーのレポーターは殺人事件の被害者遺族や関係者に焼夷弾のごとき突撃インタビューをブチかまし、その尊厳を踏みにじって飯を食う人格者である。 そんな紳士たる彼の一人娘がロリコン殺人鬼に誘拐された。今までやってきたことが自分に降りかかってオーマイガッデムだぜ♪という話の大通りはマスコミの過剰報道というわかりやすい演出をもって他者を踏みにじることの醜さを表現している。 ところで、本作においては変態ロリコン野郎に係る加害者側に関しても考察の余地がある。彼らは単純な悪役ではない。本作のロリコン野郎には幼少期に性的虐待を受けたことで人格が歪んでしまった可能性が留保される。