皆様、ご機嫌いかがでしょうか。 本日は【160】バットを振りました。 色にちなんだ小説を読みながら、 バットを振っています。 今日は「黒」の4回目。 大倉燁子(おおくら てるこ) 『黒猫十三』(くろねこ とみ) 青空文庫より引用。出だしだけ。 本庄恒夫と辰馬久は篠突く雨の中を夢中で逃げた。体を二つにへし折り、風に追われながら、夜の市街をひた走りに走った。その時、一緒に馳けていた辰馬久が、ふいと身をかわして横町へ折れた。続いて曲ろうとした途端、本庄は行手の暗がりから、ぬッと出て来た大男が、辰馬の後を飛ぶ如く追跡するのを見た。 「危い! 捕りやしないか?」 ぎょッとして思わず心で叫びながら、立ち縮すくんだ。辰馬に誘われ、初めて行ってみた賭場とばに運悪く手入れがあって、二人は命からがらここまで落ちのびて来たのである。 コトバンクより引用。 しの【篠】を 突(つ)く。 篠を突き立てるように、大粒の