かの作家、故三島由紀夫氏も言っている。 人の悪口ほど魅力的なものはないと。 氏ほど知能指数の高い御仁も、人の悪口には寛大である。 だから、言うわけでもないが、確かに精神衛生には良い。 それで、私も人の悪口には寛大である。 さすがに私も、紳士(?)であるので悪意のある悪口は、言わないことにしている。他愛のない精神衛生上の健康管理を目的としている。 健康管理は、やはり徹底すべき事柄であろう。そこで、悪口三昧という魅力的な健康維持に努める。 以前知っていた男が、「自分は人の悪口は言わない」と言った男がいた。 この類の聖人君子は苦手である。 そう言われた時に、私は気まずい沈黙をしたものである。こういうことを、面と向かって言われると、相当気まずい。 何か反省しなきゃいけないのかいと、自責の念を抱いてしまう。 その後、その立派な御仁が、意外と女々しいことを知るに至り、安心するよりも、案の定と思った。