ブックマーク / takekuma.cocolog-nifty.com (11)

  • 「紙の本」の将来: たけくまメモ

    先日の「それでも出版社が『生き残る』としたら」は結構な反響を呼びました。前回は電子出版時代における出版社(および編集者)は、どのような形で残るだろうかということを考えましたが、今回は「紙のの将来」について考えたいと思います。 先日のエントリにはいくつかの疑問やご批判も寄せられていましたが、今回の「補足」エントリの反応とあわせて、後日まとめて「総括」エントリを書きたいと思います。 ●可能性1 紙のは「美術工芸品」として生き残るのではないか 電子出版は今後大発展を遂げると思うのですが、物理的存在としての紙のが完全に消滅するということは、さすがにないと思います。紙のは長い歴史の中で、形態として完成したコンテナー(コンテンツの容器)だと思いますので、その視認性のよさや再生装置が不要であることなど、電子出版に比しての優位性はまだあります。 また、電子出版ではどうしても画面の大きさに制約があり

    kodaif
    kodaif 2010/02/06
    "残るでしょう。そうした人を対象に紙の本は存続するでしょうが、どうしても少部数になるので値段は高価になり、価格に応じて装丁も豪華になって、こちらの方面からも「美術工芸品」の色彩を強めていくことになる"
  • それでも出版社が「生き残る」としたら: たけくまメモ

    http://www.apple.com/jp/ipad/ ↑appleiPad」公式 ついに噂のiPadの全貌が公開されて、ネットもマスコミも上を下への大騒ぎであります。ここに来て、すでに報道されているアマゾンのKindleをはじめ「電子出版」を普及させるための役者(インフラとデバイス)が出揃った感があります。日ではまだ普及以前の段階ですが、昨今の出版不況を脱出するための突破口は、もはや電子出版しかないというのは、衆目の一致するところではないでしょうか。 さて、かねてから電子出版による「個人出版支援」に力を入れているアマゾンやアップル、ソニー(の米国法人)といった企業は、自社と出版契約を結んだ著者に対して、「印税35%を支払うぞ、いやうちは50%支払う、それならうちは70%だ」という具合に、「印税率競争」をヒートアップさせて著者を引き込もうとしています。日では印税率は通常8~10%

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    kodaif 2010/01/30
    "通常8~10%なので、35%と聞いただけで耳がダンボ化する著者は多いでしょう。それが50%、70%ということになったら、「もう出版社は不要になった」と考える人が出たとしても不思議はないと思います。"
  • 80年代型「合同誌」が流行らない理由: たけくまメモ

    一昨年の冬コミから、俺は同人誌「マヴォ」を作って参加するようになったわけです。その時にもエントリを書きましたが、これは俺にとっては1981年、最後にコミケに参加した時以来の、27年ぶりの即売会への「出品参加」でありました。 http://takekuma.cocolog-nifty.com/blog/2008/08/post_fdaf.html ↑27年ぶりにコミケに参加(希望) 上のエントリのタイトルに(希望)がついているのは、これを書いた時点では、まだコミケに当選するかどうかわからなかったからです。結果としては無事当選しまして、それから昨年暮れの冬コミまで、おかげさまですべて参加できています。 同人誌の出品は27年ぶりですが、その間もコミケには一般参加で行っていました。ただし毎回というわけではなく、4~5回に一回という感じで、毎回参加するようになったのは、ここ数年からです。しかし客とし

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    kodaif 2010/01/17
    "毎回参加するようになったのは、ここ数年からです。しかし客として行くだけではコミケの一面しか見られないことも事実で、やはり自分で同人誌を作って出品しなければ、分からないことの方が多いと思います。"
  • タイガー・ウッズに見る“モテの魔”の恐怖: たけくまメモ

    http://yutori7.2ch.net/test/read.cgi/mnewsplus/1260934192/l50 ↑【ゴルフ】タイガー・ウッズ、人気急落! 支持率85%→33%と大幅に落ち込み、特に女性の評価が厳しく http://yutori7.2ch.net/test/read.cgi/mnewsplus/1260780127/l50 ↑【ゴルフ】愛人14人のタイガー・ウッズ、エロメール全開!「君の好きなところでF○○K」「あっという間にイカせてみせる」★2 http://yutori7.2ch.net/test/read.cgi/mnewsplus/1260599754/l50 ↑【ゴルフ】タイガー・ウッズに新愛人?今度は40代の熟女で長年にわたり関係 http://yutori7.2ch.net/test/read.cgi/mnewsplus/1260628934/l50

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    kodaif 2009/12/17
    "不景気を吹き飛ばせとばかりに叩きまくっています。イケメンでお金があって、世界的な成功者なんてのはそう数がいませんから、世の男性の8割5分くらい占めるであろう非モテの怨念を一心に集めたサンドバッグに"
  • 失敗をしてしまった朝: たけくまメモ

    世間的にはどうということはなくとも、個人的には失敗なことってありますよね。今日、まさにそれをしてしまいました。しかし、二重の勘違いが幸運にも重なって、大失敗に発展しかねない難を免れました。勘違いというのは、俺が「あること」の予定を「今日」ですと伝えて、ある人と待ち合わせの約束をしていたわけです。ところが俺はそのことをすっかり忘れており、先程その人からの電話で起こされたと。「竹熊さん。もう9時半ですがどうしましたか」と。それで「うわ」と飛び起きまして、慌てて迷惑が及ぶ関係先に連絡をとったところ、「その予定は来週の日曜ですが」と言われ、ほっとした反面、愕然としました。 つまり、俺が一週間予定を勘違いしていまして、ある人と某所で待ち合わせの約束をしていたわけです。ところが当の用事は来週だったので、俺の頭の中で記憶が錯綜してしまい、ある人とは来週会うのだと思いこんでいた。それで「うわあ。今日だっ

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    kodaif 2009/12/08
    "世間的にはどうということはなくとも、個人的には失敗なことってありますよね。今日、まさにそれをしてしまいました。しかし、二重の勘違いが幸運にも重なって、大失敗に発展しかねない難を免れました。"
  • 「表現」の値段: たけくまメモ

    昨日、西島大介氏の「ひらめき☆マンガ学校公開講義~消えたマンガ原稿67ページ」にゲストとして参加して参りました。会場のTOKYO CULTURE CULTUREという店には、俺は初めて行ったんですけど、お台場にあるオシャレなロフトプラスワンといった感じ。実際、ロフトの元スタッフが独立して経営しているお店だそうです。 第一部は西島さんとさやわかさんが主催している「ひらめき☆マンガ学校」の公開講義で、プロジェクターで生徒の課題作品を見せながら西島さんたちがツッコム、いや、指導していくといった感じで進行。生徒に出した課題も、たとえば「ワンピース」や「NARUTO」のコマ割りを使って自分の絵でまったく違う作品にしてみるなど、生徒の作品が画面に映るたびに場内爆笑に包まれ、「ライブ版・サルまん」といった趣の楽しい授業でした。 俺や伊藤剛氏・泉信行氏は第二部の「消えたマンガ原稿をめぐるパネルディスカッシ

    kodaif
    kodaif 2009/11/23
    "答えを持ち合わせているわけではありません。そもそも創作物という、値段のつけようがないものに値段をつけて商売をすること自体に、矛盾があるといえばあるわけで、これからも考え続けていきたいと思っています。"
  • 就職相談に不向きな先生: たけくまメモ

    大学の先生などをやっていると、よく学生から就職相談を受けるのですが、たぶん俺くらい就職相談に向かない先生というのも多くはないでしょう。それというのも、俺は48歳で大学に「就職」するまで、正社員というものをやったことがなく、一度も「就職しよう」と考えたことがなかったからです。今回の大学への「就職」にしたところで、先方から舞い込んだお話に乗っただけですので、やはり就職したという意識が希薄です。 そもそも俺は20歳のときに学校を辞めて家出した人間ですので、最終学歴は高卒ですし、なんの資格もないし、これほど就職に向かない人間もいないというものです。よく、生きてこられたものだと思いますが、人間、死にさえしなければ生きていられるものです。 こういう話を、先日、特任教授の六田登先生としていましたところ、六田先生も「俺も大学行ってないし、就職もしてない」というので、仲間がいたと思わず嬉しくなってしまいまし

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    kodaif 2009/10/18
    "最終学歴は高卒ですし、なんの資格もないし、これほど就職に向かない人間もいないというものです。よく、生きてこられたものだと思いますが、人間、死にさえしなければ生きていられるものです。"
  • 身辺雑記は苦手である: たけくまメモ

    マンガ雑誌ネタの続きを書こうと思っているのですが、今度も長文になりそうで、なかなか書けずに滞ってます。今週は他の〆切りもあり、長い更新ができないかもしれないので、近況報告でお茶を濁そうかと。 と、書いて思ったんですけど、そもそも普通はブログって近況報告とか身辺雑記とか、今日は何をべたとか飼いがどうしたとか書くことがほとんどですよね。俺みたいに必ずテーマやネタを考えないと書けないとか、長文を書かねばならないみたいな強迫観念にとらわれているブロガーというのはあまりいないかもしれません。 いや、いるかも知れないけれども、そういう人って「燃え尽き症候群」になったりするじゃないですか。ブログにばかり時間がとられて、そのうち業の時間や生活時間を圧迫するようになって「燃え尽きて」しまう。しだいに更新が面倒になって、しまいにはそれが重荷となってブログから離れてしまう人が多いみたいです。 ブログについ

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    kodaif 2008/11/27
    "なんというか、読み返しても無味乾燥な生活の記述があるばかりで、自分で読んで面白くないんですよ。"
  • 第二世代から見た「オタク問題史」: たけくまメモ

    ←どこか〈問題化〉される若者たち 恒星社厚生閣という出版社から『どこか〈問題化〉される若者たち』というが出ました。10人の若手社会学者・研究者による論文集なんですが、この中に友人である松谷創一郎さんの「〈オタク問題〉の四半世紀」が収録されています。そのものは昨日入手したばかりで、まだ松谷論文しか読んでいないのですが、松谷さんのブログ「TRiCKFiSH」でも関連エントリが立てられていましたので、あわせて紹介したいと思います。 http://d.hatena.ne.jp/TRiCKFiSH/20081104 ↑TRiCKFiSH「〈オタク〉の階級闘争:『どこか〈問題化〉される若者たち』より」 この中でも俺の著作やブログエントリにも触れられていて面はゆいのですが、俺がかねがねオタクについて主張していたことに対する「反応」が、ようやく出たという思いもあって、紹介します。 詳しい内容については

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    kodaif 2008/11/08
  • マンガとアニメーションの間に(4-1): たけくまメモ

    ■京都精華大学連続講義レジュメ 第四回「マンガ版『ナウシカ』はなぜ読みづらいのか?」(1) 講師 竹熊健太郎 【A】手塚治虫と宮崎駿の複雑な関係 ●手塚の死去(1989年)に際して、様々な雑誌で追悼特集が組まれ、多くの識者が追悼文を寄せていたが、ひとり宮崎駿は、手塚のマンガ家としての功績を十分に認めながらもアニメ分野における手塚の活動を痛烈に批判して世間を唖然とさせた。 →「だけどアニメーションに関しては───これだけはぼくが言う権利と幾ばくかの義務があると思うのでいいますが───これまで手塚さんが喋ってきたこととか主張してきたことというのは、みんな間違いです」(手塚治虫に「神の手」をみた時、ぼくは彼と訣別した」宮崎駿 comicbox 1989.5月号) →宮崎は、手塚がアニメ作家としては「素人芸」であり「下手の横好き」であって、にもかかわらずマンガ家としての名声をバックにアニメ会社を作

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    kodaif 2008/11/01
  • マンガとアニメーションの間に(4-2): たけくまメモ

    第四回「マンガ版『ナウシカ』はなぜ読みづらいのか?」(2) 【F】マンガ版『風の谷のナウシカ』の“読みづらさ” ●現在マンガ版『風の谷のナウシカ』は、ストーリーマンガ史上の傑作として評価が定着している。テーマと設定は、アメリカの作家フランク・ハーバートによるエコロジカルSFの傑作『デューン』に強く影響されている。『デューン』は遠い異星の文化歴史から地理・生態系に至るまで、架空の世界構造が緻密に設定されていて読者を驚かせたが、宮崎の『ナウシカ』もまた、ハーバートに負けない高度な世界構築を「マンガ」として徹底したビジュアルで展開してみせた。 →物語が進むにつれて宮崎の思想や政治意識、さらには人類への絶望と人間性への肯定=希望という相反する思弁的テーマに正面から取り組み、宮崎の作家としての「核」が描かれた力作となっていった。当初のエコロジー思想に基づく原始共産主義的・理想主義的テーマは、12年

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    kodaif 2008/11/01
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