令和について説明する安倍首相(c)朝日新聞社この記事の写真をすべて見る 改元後初の国民栄誉賞が真剣に検討されていたイチロー(c)朝日新聞社 スクープが一切なく、全国民に向けて同時に発表された新元号「令和」。直後は好意的な受け止めが多い印象だったが、時間が経つにつれ、その選考過程も含めて新元号に対する違和感を持つ人も出てきた。歓迎ムードに隠された政権の思惑と新元号の影響は? 【写真】イチローが「本当の天才」と言った男とは? 「なんでイチローの話が進まないんだ! 時間がないぞ」 4月4日午後、官邸では幹部がイライラを募らせていた。「令和」初の国民栄誉賞を、3月下旬に引退した元プロ野球選手のイチローに授与することを真剣に検討していたからだ。官邸が意識していたのは、この夏に予定されている参議院議員選挙だ。 「参院選は改元後初の国政選挙だから、絶対に勝たなくてはいけない。そこで参院選前、東京五輪イベ