減点法のマインドセットは損する減点法は、他人に対して適用しても、自分に対して適用しても、作り出すものより、損なうもののほうが多い。いくら目を皿のようにして「減点」しても、それで術技が向上するということはない。 というのは、「減点できる」ということは「満点を知っている」ということが前提になるからである。試験の答案の採点と同じで、「満点答案」が手元になければ、採点はできない。 (中略) だが、考えれば自明のことだが、「完成形」というものを仮想的にではあれ先取りするというのは、単一の度量衡に居着くということを意味している。