【クアラルンプール=鈴木隆弘】クアラルンプール発北京行きマレーシア航空370便が消息を絶った問題で、オーストラリア当局は28日、不明機が想定より高速で飛行し、燃料を早く使い果たしたことが判明したとして、インド洋南部での捜索地点を北に約1100キロ・メートル移動させた。 不明機が消息を絶つ前の南シナ海からマラッカ海峡にかけてのレーダー情報を分析した結果だとしている。新たな捜索地点は、豪西部パースの西約1850キロ・メートルの海域で、捜索範囲は31万9000平方キロ・メートルに及ぶ。 この日は哨戒機など10機が上空から捜索し、船も同海域に向かった。捜索地点は南緯30度付近で、海洋研究開発機構の山形俊男・上席研究員は「穏やかな海域のため、ここで墜落していれば残骸が付近にある可能性が高い」と指摘した。