2年4カ月あまりに及ぶ消耗戦で装甲車両の在庫が払底してきているロシア軍は、少し前に考え出したアイデアにますますすがっている。前線の部隊に安価なオフロードバイクを配備するという、例の筋の悪いアイデアのことだ。 オフロードバイクに乗って戦闘に入るロシア兵が増えるほど、その際に死傷する兵士も増えることになる。 OSINT(オープンソース・インテリジェンス)アナリストのアンドルー・パーペチュアが確認したものだけでも、撃破されたロシア軍のオートバイ数は今年2月に5台、3月に1台だったのが、4月に13台、5月には56台と増え、6月は第1週だけで9台を数えている。このほかに、損傷したり遺棄されたりしたオートバイ数も累計で数十台にのぼっている。損害の大半はウクライナ側のドローン(無人機)によるものだ。 「ロシアがオートバイ攻撃で出している人的損失の数には心底おそれいる」とパーペチュアはコメントしている。