●シルクロード交易で重要だったスパイス インドは、スパイスをはじめ、野菜や果物など、原産の食材も多い農業国です。国土は日本の9倍もの広さで、北方は氷雪のヒマラヤから、南端はコモリン岬の熱帯まで。西は砂漠に近く、東のアッサム地方にはジャングルが広がっているという具合で、気候や風土は地域によって大きく違います。 かつて、インドに通じる交易路といえばシルクロードでした。「陸のシルクロード」につながるインド北部は中国、イラン(ペルシャ)をはじめとする中央アジア、チベット、モンゴルなど、騎馬民族の影響が強く、遊牧民が多い地域です。標高も高く、スパイスはもちろん作物自体育ちにくい環境ですが、モンゴルやチベットから粉物文化が入り込み、スパイスや原産の果物なども流通してきました。 一方、中国南部から東南アジアを経てインド、西アジア、東アフリカに至る「海のシルクロード」では、インドはスパイスの生産地として重
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