【ヨハネスブルク高尾具成】アフリカ南部ジンバブエの中央銀行は2日、同国通貨ジンバブエ・ドルを1兆分の1にするデノミネーション(通貨呼称単位の変更)を発表した。地元政府系ヘラルド紙が報じたもので、1兆ドルが1ドルとなる。1日時点の為替相場は、1米ドル(約90円)が約4兆ジンバブエドルだった。 新たに1ドル札から500ドル札の7種類の紙幣を発行する。中央銀行は09年を経済危機脱出の転換点にしたいとしている。 ジンバブエは年率2億%を超すインフレに見舞われており、昨年7月にも100億ドルを1ドルとするデノミを実施。先月には、国内の商取引で米ドルやユーロなど外国通貨を使用することを全面的に認めた。しかし、インフレは収まらず、最高額紙幣10兆ドル札が流通し、先月には100兆ドル札の発行予告もあった。