アブラエーシュさん 「私は日本人のみなさんにパレスチナ人である私の話を聞いてもらい、私たちが何者であるかを知ってもらいたいと思っています。私たちはみなさんと同じ人間です。夢があり、人生があり、権利があり、文化があり、歴史があります。しかし欠けているものが1つあります。それは自由です。私たちは誰も憎んでいません。ただ、みなさんと同じように自由でありたいだけなのです」 私たちと同じように自由でありたい。そう語る彼の人生は不自由さや苦難に満ちあふれていました。 今から69年前の1955年、アブラエーシュさんは現在もイスラエル軍の攻撃が続くガザ地区のジャバリア難民キャンプで生まれました。 生まれた時から続く貧困や争いと隣り合わせの生活。そこから抜け出すには教育しかないと勉学に励み、奨学金を得てカイロ大学の医学部などで学びます。 そして産婦人科医となったアブラエーシュさんが選んだのが、イスラエルの病