桓武天皇は、平安時代初頭の天皇です。奈良から京都へ都を移したことでも有名です。 また、日本の天台宗の開祖である最澄を支援して、比叡山延暦寺を建立させました。なにかと話題の多い天皇ですが、あまり知られていないのが軍隊の縮小です。 朝鮮半島・白村江の戦の後、唐・新羅の侵攻に備え、朝廷は軍隊を強化していました。 しかし、平安時代に入ると、唐との国交が開かれ、侵攻される危険がなくなりました。唐・新羅からの防衛のために組織された防人(さきもり)をはじめ、朝廷に属する軍隊が縮小されはじめたのです。 財政難で軍を維持するのが難しくなった 侵攻の危険がなくなっただけが軍隊縮小の理由ではありません。財政的にも軍隊を保つのが厳しくなっていたのです。 奈良時代に始まった律令制度が上手く機能せず、税収が増えないことも理由のひとつでした。 律令制度下で、農民は重い税負担に耐えられず、浮浪や逃亡する者が後を絶たちませ