外国人労働の実態に衝撃 インタビューに応じる指宿昭一弁護士=2021年9月27日、東京都新宿区【時事通信社】 今年3月、名古屋市にある出入国在留管理庁の施設で、1人のスリランカ人女性が亡くなった。ウィシュマ・サンダマリさん=当時(33)=。不法残留を理由に収容中だった。何が問題だったのか。女性の遺族を支援する指宿昭一弁護士に聞いた。(時事通信政治部 戸所直人) 《指宿氏は1961年神奈川県生まれ。筑波大卒業後、活動していた労働組合の顧問弁護士が過労で倒れたことをきっかけに、周囲の勧めもあり司法試験の勉強を始めた。89年の初受験から17回目の挑戦で合格。2007年の弁護士登録以降、手掛けた入管問題は約130件を数える》 ―外国人問題に取り組むことになった経緯は。 弁護士になってすぐの07年9月、岐阜県の縫製工場で働く20代の中国人女性らが、残業時給を300円くらいしかもらえない、不払いがたく