「チコちゃんに叱られる」食べ物の由来に関するネタはことごとく巷説の焼き直しとして近代食文化研究会さんらに批判されてきたけれど、ついに物理学までいい加減な解釈を流したあげく「諸説あります」で誤魔化そうとするようになったのか。何でこんなクソ番組が放映され続けているんだろうな。
www.popecenter.org 今回は、カリフォルニア州立大学イーストベイ校の人類学者グリン・カストレッド(Glynn Custred)による記事「Turning Anthropology from Science into Political Activism(社会科学から政治的活動に変貌させられる人類学)」を紹介する。カストレッドは、言語人類学やフォークロアを専門に研究している人類学者であるようだ。 「科学から政治的活動へと変貌させられる人類学」by グリン・カストレッド 1960年代から、アカデミアの内部では学術的な研究を社会変革の道具に変えてしまうことを目的とした運動が続いている。マルクス主義・フェミニズム・西洋文明全般に対するトレンディな反感といった、知的にファッショナブルな考えがこの運動を引き起こしていた。やがて、この運動は人文学を占拠して社会科学にも深刻な影響を及ぼすよ
「今のイギリスで使われてる単位は…これだけややこしい」イギリス人も混乱 世界のほとんどの国で主流となったメートル法。そうでない国はアメリカ(ヤード・ポンド法)を含めて数えるほどになりました。 しかしながらイギリスではヤード・ポンド法も根強く残っている移行段階にあることから、混乱も多いのだとか。 現在のイギリスでどんな風に単位が使われているのか、まとめたものをご覧ください。 How to measure things like a Brit : Reddit イギリスで何かを計る/測る/量るとき 速度:時速○○マイル 長い距離:マイル 短い距離:メートル、フィート、インチ ジョギングの距離:キロメートル 温度:摂氏 人間の重さ:ストーン、ポンド 人間以外の重さ:キロ、グラム、トン ビールの体積:パイント ミルク(牛乳)の体積:パイント ミルク(ヴィーガン用):リットル それ以外の体積:リット
先ほど社寺林さん@Amphidromusと微小陸貝の肉抜きの情報交換をしていて、また飯島元会長の下記ツイートなど拝見しつつ、貝人にとって肉抜きは必須キーワードと再認識しました。因みに「貝人」とは、貝類に強い愛着と継続的な執着を併せ… https://t.co/FWKaZg6cGo
人間は「時間に縛られた動物」 「グリニッジ標準時(GMT)」がこの世界に誕生したとき、各地で時計破壊運動が起きた。 それは、時計が一方的に押しつけてきた「時間」に対する怒りの表れだったが、現代社会に生きる私たちにしてみれば、こうした抵抗運動はなんとも奇異に思える。私たちの意識には、時計が押しつけた時間感覚がこびりついて離れないからだ。 時間(time)は、現代英語で使用頻度が最も高い名詞だ。教会の尖塔や市庁舎に時計の文字盤と針が登場して以来、時計は私たちの身近にある。職場や学校、家庭、私たちの腕、さらにはスマートフォンやノートパソコン、テレビ画面にも時計は組み込まれ、私たちは毎日それを見て何時間も過ごしている。 私たちの日々の生活に規律を与えているのも、時計が指し示す時間だ。労働時間と賃金はこの「時計時間」に従って決められ、自由時間も時計に従って厳格に管理されている。 さらに、人間の体の生
人類とイノベーション:世界は「自由」と「失敗」で進化する (NewsPicksパブリッシング) 作者:マット・リドレー発売日: 2021/03/03メディア: Kindle版『繁栄──明日を切り拓くための人類10万年史』や『進化は万能である──人類・テクノロジー・宇宙の未来』で有名なマット・リドレー最新作のテーマは「イノベーション」だ。リドレーは科学ジャーナリストで、『やわらかな遺伝子』や『赤の女王―性とヒトの進化』など生物学・遺伝子関係の本をずっと書いてきているが、世界は時間が未来に進むたびにどんどん良くなっていることを論じた『繁栄』以降はそのテーマから飛躍させ、遺伝子を軸にした人類史それ自体を扱うようになってきている。 『進化は万能である』は、世界で起こっている発明や繁栄のほとんどは「進化」そのものの力のおかげで起こっているのであって、誰か天才的な一個人の発想、発明や、トップダウンの押
揺れる日本学術会議 日本学術会議が、日本の学術界(アカデミア)が揺れている。 ご存知のように、菅首相が日本学術会議から推薦された会員のうち、6名の任命を拒否したことが、大きな議論を巻き起こしている。日本学術会議について様々な意見が飛び交っている。 様々な意見が出ることはいいことだ。ただ、気になっているのが、非常に不確かな、あるいは誤った知識で日本学術会議を語る人が多いことだ。 フジテレビがフェイク拡散で大炎上!上席解説委員の学術会議“口撃”は全くの誤り増幅する「学者への反発」 フジ解説委員や議員ら誤情報 そこで本稿では、日本学術会議を議論する際に知っておきたい基礎知識を解説したいと思う。 なお、私と日本学術会議との関係についてはじめに説明しておく(利益相反開示)。 私は今現在、日本学術会議とは直接の関係はないが、私が所属する学会が日本学術会議協力学術研究団体になっている(日本生化学会、日本
ゼロからつくる科学文明 タイムトラベラーのためのサバイバルガイド 作者:ライアン ノース発売日: 2020/09/17メディア: Kindle版この『ゼロから作る科学文明』は、もしもあなたがタイムトラベラーではるかな未来から過去の世界に飛んでしまい、さらに戻る手段がなくなったとしたらどうやって文明を再興するのか──について書かれた一冊である。 実はこれと同じ発想の本が5年前に本邦でも翻訳で刊行されている。それは『この世界が消えたあとの 科学文明のつくりかた』という本で、最初本書(ゼロから〜の方)の書名と内容をみたとき、あまりにも『この世界が〜』とかぶっていそうだったんで、「色んな意味で大丈夫なのかな?」とビクビクしながら読み始めたんだけど、きっちりこの世界が〜の著者ルイス・ダートネルからの推薦コメントも存在しているし、何より本の最初の前提の置き方がこの二冊では異なっているので、書かれている
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ユニクロ柳井氏が100億円寄付 ノーベル賞の京大・本庶氏、山中氏に、新型コロナ対策後押し 2020年6月24日 13:30 カジュアル衣料品店「ユニクロ」を展開するファーストリテイリングの柳井正会長兼社長(71)は24日、いずれもノーベル医学生理学賞受賞者の京都大の本庶佑(ほんじょたすく)特別教授(78)と山中伸弥教授(57)の研究に対し、個人で総額100億円を寄付すると発表した。山中氏が所長の京大iPS細胞研究所が進める新型コロナウイルス感染症対策などを後押しする。 3氏が同日、京都市左京区の京大で会見した。寄付が実現したのは、柳井氏が山口県内の同じ高校出身の本庶氏から50億円の寄付を打診されたのがきっかけ。柳井氏は快諾の上、山中氏にも同額の寄付を申し出たという。理由について「本庶先生も山中先生も本物。私利私欲でなく全世界、日本のためにやっておられる」と説明した。 寄付された資金について
僕が小倉ヒラクさんのお名前を知ったのは確か3年程前。よく行く書店の新刊おすすめコーナーにこの『発酵文化人類学』が並んでいた。まず目を引かれたのはその特徴的な装丁。一瞬イギリス文学か何かの本かと思いきや、タイトルには『発酵文化人類学』。どういう内容なんだろう? と思いパラパラめくってみての感想。とんでもない人がいたもんだ(笑)。 その後、僕の知人から小倉さんのお名前を聞く機会がだんだんと増えてきて、僕の中で会いたい人ランキングでかなり上位のポジションに君臨する方になっていきました。発酵というと、発酵食品とかなんとなく酸っぱい系? とかそんなイメージしかなかった僕ですが、日本酒にハマり始めてからはそのメカニズムにとても興味がわいてきた。日本酒でいう発酵とは、酵母という微生物が糖分を食べてアルコールと炭酸ガスを出すこと。要は発酵が進むとアルコール度数がどんどん上がっていくのだ(ある程度までアルコ
人類学者が各々のフィールドで獲得した情報を綴った本は不思議と驚きの源泉である。世界にはまだまだ知らないことがあることに喜びを感じることができ、人類が辿ってきた進化の道筋への想像力を豊かにする。暗黙の前提を明るみにし、常識だと信じていた基礎をぐらつかせる。 人類学者がいなければ、聞かれることもなく、知られることもなかったフィールドの人々の知恵を集めてきた。フィールドに何年もの間、生活を共にし、研究する。参与観察という手法である。その観察で得た人々についてを書き上げたものが民族誌である。しかし、これらの手法は科学の世界では、客観性に欠けると、人類学の脆さとして批判の対象となってきた。 どうすれば、もっと客観性を高め、従来の科学では取り扱えなかった知識を補充し、科学に貢献できるだろうか。本書の著者インゴルドはそのような優等生的な発想では考えない。科学のあり方そのものに批判の矛先を向けつつも、まず
無料配布中の「シヴィライゼーション VI」をこれから始める初心者は「とりあえず敵をぶん殴れ」。AIに勝つために覚えるべきことを紹介 編集部:御月亜希 Epic Gamesストアにて,ターン制ストラテジー「シドマイヤーズ シヴィライゼーション VI」が2020年5月29日00:00まで無料配布中だ(関連記事)。 「シヴィライゼーション」といえば,遊び始めるとみるみる時間が経ってしまう中毒性を持ったシリーズであり,本作はその最新作となる。家にいる時間が長くなりがちな昨今,簡単に余暇を吹っ飛ばせるゲームを無料で配布してしまうのだから,世界中から嬉しい悲鳴が聞こえてきそうである。 さて,今回の無料配布を機に本作を始めてみようという人も多いと思うが,非常に要素の多いゲームであり,「何をすればいいのか」を覚えるまでがなかなか大変だ。そこで,初心者向けに「ひとまずAIを相手に勝つためにこれをやろう」とい
超常現象も秘密結社も超古代文明もすべてあります! 創刊40年の歩みを詰め込んだ『ムー ビジュアル&アート集』 本書を見つけた時、テンションが上がりすぎて鼻血を出しそうになってしまった。営業再開を待ち望んでいた紀伊国屋書店新宿本店の店頭だったことも、興奮に拍車をかけたかもしれない。 本書はあの!月刊『ムー』のビジュアル&アート集である。説明するまでもないが、『ムー』は昨年創刊40周年を迎えた日本屈指のミステリーマガジン。本書では1979年の創刊から2019年12月号までの表紙が一望のもとに並べられ、「ムー文化人」たちの愛情あふれるコメントが紙面を飾っている。なんてナイスな企画なんだ。素晴らしすぎる! 思えば幼稚園児の頃、山奥の小さな町の図書館で、UMA(未確認動物)の本と出会ったのが始まりだった。海か湖かは忘れたが、ボートに乗って上空に向け手を振る男性の写真。ボートの下には黒々とした巨大な生
レヴィ=ストロースの70年来の謎を進化シミュレーションで解明 - 文化人類学の基礎「親族の構造」を数理モデルで生成 - 研究成果 多くの人間社会において社会関係は血縁関係によって決まっていて、文化的に同一の集団内では近親者でなくともインセスト・タブーによって婚姻が禁じられている。また集団間の婚姻・親子関係の総体を親族構造と呼び、特に二つの集団間で結婚する限定交換、三つ以上の集団間で一方向の女性の流れがある全面交換などが見出された。しかし、それらの多様な親族構造がいかにして生起するかは明らかでなかった。東京大学大学院総合文化研究科の板尾健司大学院生と金子邦彦教授は、計算機上で原始社会のモデルを用いて親族構造の進化を議論した。婚姻が集団間の協力を促しつつ婚姻上のライバルとの競争をもたらすことを考慮し、社会の時間発展のシミュレーションを行った。その結果、文化人類学者たちが発見した婚姻規則や多様な
性的快楽の「不文律」 男女の性行為を描くポルノグラフィーを思い浮かべてほしい。みなさんの頭の中には、江戸時代の春画のように男女が対称的にからみあう図ではなく、よがり声をあげる裸の女性が思い浮かんだのではないだろうか。そう、現代日本の大半のポルノにおいて大写しになるのは、男性の身体ではなく、女性の身体なのである。 これは、男性向けのポルノ作品だけでなく、実は、女性向けの作品においても、基本的に変わりない。現代の日本において、性的快楽なるものは、男性の行為によって、女性にもたらされるものであるという不文律が存在している。 こうした「お約束」は、ポルノのなかだけではなく、現実の男女の意識や行動のなかにも息づいている。「感じさせられる女」であるために、女性が男性とのセックスにおいて「感じているふり」をすることは珍しくない。翻って男性は男性で、女性をリードし、「感じさせる男」でなければならないという
なぜ脳はアートがわかるのか。そんなことをいうと、「いや、そもそも自分にゃさっぱりアートはわからねえ」という人がわらわら湧いて出そうだが、かくいう僕もそのタイプ。真四角の図形をぽこぽこ置いて、赤だの黄色だので適当に塗ったとしか思えない絵が抽象絵でありアートなのだと言われても素人が作ったものとの違いがよくわからないことが多い。 だが、ある意味ではそういう人たちにも読んでほしい本だ。これを読むと、なるほど、確かに人間は、そうした一見意味がよくわからない抽象的なアートを「わかる」ことができるのだということが、脳科学的な観点から理解することができるようになる。また、普段からアートを楽しんでいる人たちも、ターナーやモネ、ポロックにデ・クーニングなど無数の画家の作品と脳についての知見を通すことで、一つの解釈として楽しむことができるだろう。著者のエリック・R・カンデルは記憶の神経メカニズムについての研究に
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