東日本大震災の被災者に配慮し、10日に予定していた静岡県の焼津みなとマラソン大会を中止した主催者が、困惑している。約1万人が支払った参加料を返還せず、被災者のために一部を義援金として送ろうとしたところ、参加申込者から「本人の意思でするもの」などと苦情が相次いだからだ。マラソン大会では、中止して参加料を返すケースや、「被災地復興」を掲げて実施し、義援金を募るケースなどがあり対応はばらばらだ。 焼津みなとマラソンは焼津市や同市教育委員会などの構成で主催し、今回で26回目。実行委員会事務局の焼津市体育協会によると、震災後の3月17日の会合で、「『復興』の冠をつけて実施」などの意見も出たが、交通機関の混乱や、被災者の心情を考え中止を決めた。 準備を進めていたため、参加料は返さず、4月上旬にプログラムとスポーツタオルなどの参加賞を配り、参加料の一部を義援金として被災地に送ることを参加者にはがきで