幕末の借金踏み倒しと武士の困窮 – Togetter こちらのtogetterまとめが面白かったので関連して、明治維新直後から廃藩置県にかけての諸藩の財政の逼迫っぷりについて簡単にまとめ。以下勝田 政治著「廃藩置県―「明治国家」が生まれた日 (講談社選書メチエ)」より。 明治二年に戊辰戦争が終結してから、明治四年に廃藩置県が実施されて藩が消滅するまでの間、諸藩の財政は悪化の一途を辿った。 幕末時点で諸藩の財政はどこも火の車だったが、それに戊辰戦争の戦費が重くのしかかる。例えば、『熊本藩では兵器や弾薬などの費用をふくまない出兵費だけで約一〇万九〇〇〇両を要し、この額は年間収入の半分を占めたという』(P43)。あるいは肥前藩の場合、『幕末以来発行した藩札の八五パーセントが軍艦購入費と出兵費にあてられ』(P43)、さらにそれでも賄いきれず、明治二年に同藩で新たに発行された藩札の額は『同年の家禄を