国立天文台と慶應義塾大学(慶応大)は7月20日、いて座の方向、太陽系から約3万光年の距離にある天の川銀河の中心部において、巨大ブラックホールを形成し、そして成長させるための「種」となる中質量ブラックホールの候補が発見されたと発表した。 成果は、同大の岡朋治 准教授らの研究グループによるもの。研究の詳細な内容は米天体物理学専門誌「Astrophysical Journal Supplement Series」Vol.201に掲載された。 多くの銀河では中心核付近の小さな領域に大量の分子ガスが存在している。高密度に集まった分子ガスは、星形成を起こすだけではない。銀河中心核の活動に密接に関係していると考えられている。 従って、銀河中心での分子ガスの物理状態や化学的性質を観測的に調べることが重要だ。詳細な観測データを得るには、我々の太陽系がある天の川銀河の中心部を調べるのが最適とされている。 岡准
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