「こんなにまずい中華料理屋がこの地球上に存在するのか!?」 横浜中華街でふらりと立ち寄ったお店で筆者が抱いた感想だ。友人に話を聞いてみると私と同様の感想を持っている人も少なくない。特に最近増えている食べ放題の店に“地雷”が多いという。美食の街として知られる横浜中華街にいったい何が起きているのだろうか。 ぜひともこの素朴な疑問をぶつけたいと、筑波大学の山下清海教授を訪ねた。山下教授は日本を含め世界各国のチャイナタウンと華人社会の研究を続ける“異色の地理学者”で、先日も『新・中華街』(講談社選書メチエ)を上梓したばかりだ。日本のみならず、米国、カナダ、イギリス、フランス、ロシアなど世界のチャイナタウンの変容をまとめた意欲的な一冊だ。まさに山下教授こそ、横浜中華街の謎を解くにはうってつけの人物といえる。 「横浜中華街全体の質が低下したわけではありません。あくまで一部に残念な店があるだけです」 山
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