「抱きたい」とSNSで書き込み、無理やり画廊に侵入――。 銀座の画廊で働く女性は、危険なギャラリーストーカーを目撃してきたという。 ギャラリーストーカーとは、画廊や展覧会で若い作家や美大生に、執拗につきまとう人たちのことだ。彼らは画廊に居座り、無料のキャバクラのような接客を作家たちに求める。 中には一線を越え、「結婚してほしい」「愛人になれ」と迫ったりもする。しつこいストーキングやハラスメントにより作家は追い詰められ、創作活動が止まったり、身に危険が迫ったりするケースもある。 しかし、彼らは画廊の客であり、コレクターであることから、若い作家はもちろん、画廊ですら強く拒否することが難しい。 美術業界でも、ギャラリーストーカーの被害は深刻なものと受け止められなかった。取材を進めると、その背景には美術業界の特殊な伝統や構造があることが浮かび上がってきた。 弁護士ドットコムニュースでは、1年以上か