凶悪事件や、被告に過失があると大多数の人が認識している事故を起こした場合でも、被告は裁判で自分の正当性を主張してもいいのでしょうか。弁護士に聞きました。 旧通産省工業技術院の元院長が乗用車を暴走させ、通行人の母子らを死傷させた「池袋暴走死傷事故」の初公判が10月8日に行われましたが、自動車運転死傷行為処罰法違反(過失運転致死傷)に問われた飯塚幸三被告の発言に批判が殺到しています。「アクセルペダルを踏み続けたことはない」「車の制御システムに何らかの異常が生じたために暴走したと思っている」などと起訴事実を否認し、無罪を主張したためです。 これを受け、元国会議員でタレントの杉村太蔵さんはテレビ番組で「私たちは民主主義の社会に生きている」「裁判において被告が自分の正当性を主張するのは、基本的人権の中では最も尊重されるべきだ」と発言、ネット上では「正論」「自分の子どもが犠牲になった場合でも同じことを