世界貿易機関(WTO)の紛争処理小委員会(パネル)は5日、中国によるレアメタル(希少金属)など鉱物資源の輸出規制がWTO協定に違反するとして米国、欧州連合(EU)、メキシコが訴えていた通商紛争について、中国側の協定違反を認定する報告書を公表した。 中国の輸出規制をめぐっては昨年、ハイテク機器の部品に使われるレアアース(希土類)の輸出規制が問題視された。レアアースに関するWTOでの通商紛争は起きていないが、今後の中国側の貿易政策や対日輸出に影響を与えそうだ。 中国側は報告書を不服として上訴する可能性がある。 中国はアルミニウムの原料となるボーキサイトなど鉱物資源について、輸出量の上限や輸出関税などを設定。外国企業による購入を制限し、市場価格を高騰させたとの批判が出ていた。(共同)