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ブックマーク / michihito-ando.hatenablog.com (11)

  • 消費税の逆進性と再分配効果について - 研究メモ ver.2

    「飄々と始まった増税論議(経済アナリスト 森永 卓郎氏)」 消費税は、低所得者ほど実質負担が大きい逆進的な税制だと言われる。低所得者は収入のなかから消費に回す割合が大きいから、税率は同じでも、所得の低い層ほど実質的な負担が大きくなってしまうのだ。 ところが、総会前に開かれた2日の企画会合の議論のなかで吉川洋主査(東大大学院教授)は、消費税増税は逆進的ではないかという指摘に対して、次のように主張したと報じられている。 「社会保障は低所得者ほど給付が大きい。生涯にわたる所得でみれば(消費税の逆進性は)深刻ではない」。 つまり、年金にしろ何にしろ社会保障は低所得者に手厚くなっているのだから、取るときも低所得者からとって問題はないというわけだ。これが当に東大教授の発言なのだろうか、唖然としてしまう。 わたしが改めて言うまでもないが、低所得者に手厚く分配するから社会保障なのである。そうした再分配効

    消費税の逆進性と再分配効果について - 研究メモ ver.2
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    lotus3000 2011/08/16
  • 『障害者の経済学』が日経・経済図書文化賞に選ばれた件について - 研究メモ ver.2

    障害者の経済学 作者: 中島隆信出版社/メーカー: 東洋経済新報社発売日: 2006/02/10メディア: 単行購入: 7人 クリック: 120回この商品を含むブログ (23件) を見る 書は、脳性マヒの子どもを持つ経済学者が書いた障害者論である。その内容はバランスが取れていてかつ政策的なインプリケーションも豊富で、よくありがちな「フクシフクシした感じ」の障害者論に違和感を覚える人には新鮮だろう。もちろん、そういう「フクシフクシした感じ」こそが著者のターゲットだ。実際、書を読んで「目からうろこがおちた」という感想を何度か目にした。一方、カゲキな障害者運動や思想を多少とも知るものにとっては、政策的な部分や経済学的な解釈はともかく、障害に対する価値観や規範意識に言及している部分は「目からうろこ」というほどではなく、「まぁそうだよな」という感覚をベースに読みすすめる、という感じになるだろう

    『障害者の経済学』が日経・経済図書文化賞に選ばれた件について - 研究メモ ver.2
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    lotus3000 2011/07/26
  • 「近代」や「自然」は便利な概念だけども、時に怖い。 - 研究メモ

    エントリはあまり書かない今日この頃だが、他人のブログを読み、ときにコメントなどもしてみるのだった。 http://chihiblog.seesaa.net/article/116784632.html#comment そして、とても真摯な回答を頂いた。 「これを空き店舗に入れて、空き店舗対策だって!」へのコメントに対するコメント http://chihiblog.seesaa.net/article/117182223.html ここに書かれていることは、多くは共感するし、こういう感性に魅せられるが故に、私は西氏のブログをよく読ませて頂いている(偉そうですみません)。 ただ、私がコメントしたエントリ、そして今回回答を頂いたエントリの中に見られる、いくつかの書き方、そして考え方が、私には気になるのだ。おそらく、その根っこはなかなか難しく、私自身も明瞭な結論にはたどり着けないのだとは思うのだ

    「近代」や「自然」は便利な概念だけども、時に怖い。 - 研究メモ
  • 「福祉国家という危険な幻想」という幻想 - 研究メモ

    「EU労働法政策雑記帳」経由で 福祉国家と言う危険な幻想 http://agora-web.jp/archives/1069245.html というエントリおよびコメント欄を読んでむなしい気持ちになったあとに、 日の選挙戦の報道について(byスウェーデンの今) http://blog.goo.ne.jp/yoshi_swe を読んで少し回復する。 前者の議論がなぜ十分でないかというと、議論の展開以前に、「競争を取り除いたり、競争の勝者に重税などを課すことにより実現しようとする福祉国家」という、事実に基づかない観念物を想定して議論を進めているからである。福祉国家の代表国としてよくとりあげられるスウェーデンは確かに税負担は高いが、二元的所得税をベースとした税制を採用している現在、所得税の累進性はそれほど高くないし、法人税は課税ベースは大幅に広げられたが、税率は低い。もちろんリンク先のエントリ

    「福祉国家という危険な幻想」という幻想 - 研究メモ
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    lotus3000 2010/08/14
  • メモ:筒井淳也「福祉国家に対する冷静な視線――福祉レジーム論とジェンダー」 - 研究メモ ver.2

    福祉国家に対する冷静な視線――福祉レジーム論とジェンダー(1) 筒井淳也 http://synodos.livedoor.biz/archives/1484918.html 福祉国家に対する冷静な視線――福祉レジーム論とジェンダー(2) 筒井淳也 http://synodos.livedoor.biz/archives/1484924.html 勉強になる良記事。私も筒井氏が(1)で指摘しているような(日の)社会学における福祉国家論・福祉レジーム論の不在を偉そうにメモっていたことがあるが、そういうディレッタント的な事柄にとどまらず、(2)では、最近の研究成果に基づいて、「北欧諸国の女性の労働参加度合いや社会的地位は、かなりの部分両立政策ではなく公的部門における女性の雇用によって説明できてしまう」ことや「北欧型の社会民主主義レジームにおいても『脱商品化』と『女性の自立』の対立は解消されてい

    メモ:筒井淳也「福祉国家に対する冷静な視線――福祉レジーム論とジェンダー」 - 研究メモ ver.2
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    lotus3000 2010/08/09
  • 続・最近の田中秀臣氏の言動について - 研究メモ

    昨日、 最近の田中秀臣氏の言動について http://d.hatena.ne.jp/dojin/20100720#p1 と書いたが、ついに最悪の事態に。 無期限休筆宣言 http://d.hatena.ne.jp/bewaad/20100721/p1 田中氏はその後も ただやはりここでも書いたが関心がないのでとりあえず不特定の読者にはスルーしたんだが。これからもスルーするつもり。自分で正体ばらしておきながら(それ以外にどうやって知ることができる?)、僕のせいにされてもなあ。 http://twitter.com/hidetomitanaka/status/19077012786 と真意がよくわからないつぶやきを書いていてるが、少なくとも彼は、bewaad氏を当の意味でスルーしたことなどなかったし、それどころか名前と所属うんぬんのくだりなど、非生産的な形で最大限にコミットしていたといえる。

    続・最近の田中秀臣氏の言動について - 研究メモ
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    lotus3000 2010/07/22
  • 不況下の消費税増税(or財政再建or社会保障強化)がマクロ経済に与える影響 - 研究メモ

    菅氏の経済政策については、(リフレ問題や日銀政策を横におけば)目下表題のことが議論の的になるはずなのだが、いまのところブログやツイッター界隈ではこのことについてのマクロの専門家のガチの議論が見つからない。 もちろん、増税賛成派としては、井堀氏の財政制度等審議会での議論(http://d.hatena.ne.jp/dojin/20100519#p1で言及)や峰崎財務副大臣を通じた菅氏に対する権丈氏の影響(同じくhttp://d.hatena.ne.jp/dojin/20100519#p1で言及)やブレーンと言われる小野氏の菅氏への影響などなどの情報は流れてくるし、権丈氏はウェブサイトでさかんに消費税増税+社会保障強化キャンペーンをやっている。一方、増税反対派も、私がフォローしている範囲内では、ツイッターでリフレ派の田中氏や片岡氏などが、今増税するのかがいかにやばいかを力説しており、またリフレ

    不況下の消費税増税(or財政再建or社会保障強化)がマクロ経済に与える影響 - 研究メモ
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    lotus3000 2010/07/06
  • ジョン・ベイツ・クラーク賞と政策評価(policy evaluation) - 研究メモ ver.2

    今回の受賞者はMITの開発経済学者のEsther Dufloとのこと。1990年代以降、応用計量経済学の一大分野となった政策評価(またはプログラム評価)の手法を開発経済学の分野に応用し発展させていったことが評価されたようだ。不勉強ながら、私は彼女の論文ほとんど読んだことないが(QJEのDDについての論文はちょっと目を通したことがある。)、いずれちゃんと読む機会があるとは思う。 John Bates Clark Medal http://www.vanderbilt.edu/AEA/honors_awards/clark_medal.htm MITのサイト http://econ-www.mit.edu/faculty/eduflo/short 「政策評価」(policy evaluation)とは、より一般的な意味でも使われる言葉だからややこしいが、経済学では、労働経済学の分野を中心にAn

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    lotus3000 2010/04/25
  • 2005-09-25

    稲葉振一郎氏の『「資」論』に対して、杉田氏が非常に辛辣な批評を書いている。 『稲葉振一郎『「資」論』は、恥知らずだと思う。(9月14日)』 『「資」論』論(1)(9月17日)』 http://d.hatena.ne.jp/sugitasyunsuke/20050923 「資」論―取引する身体/取引される身体 (ちくま新書) 作者: 稲葉振一郎出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2005/09/06メディア: 新書購入: 5人 クリック: 50回この商品を含むブログ (100件) を見る 私はこのを、草稿を一回読んだだけなので、スルーしようかと思っていたけど、あんまり杉田氏が激烈なので、私も少しコメントを。 やはりこので凡庸ながら疑問に思ったのは、杉田氏と同様にⅣ章「「人的資」論」である。一言で言えば、彼の社会権に対する立場がよくわからない。 稲葉氏は、市民権(citizen

    2005-09-25
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    lotus3000 2010/04/24
  • 研究メモ 『所有と国家のゆくえ』+ちょっとだけ本田ブログ閉鎖事件(追記あり)

    今日は泊り込みの介助(介護)の仕事の日。寝付けないのでパソコンを借りて書くことにした。時期的には、『所有と国家のゆくえ』で扱われているネタについて時間をかけて書きたくないし、田ブログ閉鎖事件についてはもっとそうだ。最近はそういうことについてあまり考えていない。だけど、せっかくだし、なるべく単純に、書くことにしよう。あまりの内容には触れずに、立岩氏と稲葉氏の立ち位置について書く。 所有と国家のゆくえ (NHKブックス) 作者: 稲葉振一郎,立岩真也出版社/メーカー: 日放送出版協会発売日: 2006/08/01メディア: 単行購入: 2人 クリック: 11回この商品を含むブログ (57件) を見る 『所有と国家のゆくえ』についてはブログ上では 『所有と国家のゆくえ』反響 http://d.hatena.ne.jp/shinichiroinaba/20060903/p2 『所有について

    研究メモ 『所有と国家のゆくえ』+ちょっとだけ本田ブログ閉鎖事件(追記あり)
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    lotus3000 2010/03/16
  • 研究メモ - [学問][書評]日本の左翼は何を学べばよいのか。

    『日とフランス 二つの民主主義 不平等か、不自由か』を飛ばし読みした。 日とフランス 二つの民主主義 (光文社新書) 作者: 薬師院仁志出版社/メーカー: 光文社発売日: 2006/08/12メディア: 新書購入: 4人 クリック: 40回この商品を含むブログ (73件) を見る 勉強する前にちょっと、と思って30分くらい飛ばし読みしてみた。が、その後、読むのは止めたものの、変な政治的妄想が頭から離れずに勉強に集中できなかった。なので、でここで書いてみることにした。基的に、この著作とは関係ない内容なのであしからず。 でもいちおう、つまみ読みでも許される範囲内で、の感想を。 ちゃんと読んでないけど、なかなか面白そうである。最後の一文は印象的だ。 日曜日に買物さえできないようなフランスは、何かと不自由だ。ただ、問題は、どのような自由が真に守るべき自由であって、どのような不自由が犠牲にし

    研究メモ - [学問][書評]日本の左翼は何を学べばよいのか。
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