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ブックマーク / nagaichi.hatenablog.com (16)

  • 「微レ存」漢文説の謎を追う - 枕流亭ブログ

    ネットに長く入り浸っていると、「微レ存」というネットスラングをどこかで聞いたことがあるかもしれません。これは(可能性が)「微粒子レベルで存在する」を略して作られたことが解明されています。 略しすぎて何だか分からなくなったシリーズ 「微レ存」ってどういう意味?(ねとらぼ) http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1307/24/news132.html ネットで見かける「微レ存」ってコトバ…どんな意味なの?(NAVERまとめ) http://matome.naver.jp/odai/2138267066332571201 ところが、「微レ存」の「レ」が漢文訓読の返り点の「レ」に見えなくもないことから、「微レ存」漢文説も根強く囁かれているのです。そもそもレ点を除いた「微存」という漢文の語句はあるのでしょうか。 『隋書』巻76列伝第41 文学 潘徽伝 「且文訛

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  • 煬帝はなぜ「ようだい」と読むのか。 - 枕流亭ブログ

    隋の2代皇帝は煬帝と書いて、ようだいと読みます。なんで、「ようてい」ではなく...(Yahoo!知恵袋) http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1499229 残念ながらベストアンサーのほうが信用できない。中国では、煬帝の「帝」について取り立てて特別な読み方をしていない。煬帝(Yángdì)の帝(dì)は、文帝(Wéndì)の帝(dì)と読みは同じである。音注にうるさい胡三省ですら、何も言及していないことからして、歴史的に遡っても同様だろう。煬帝を特別に「ようだい」と読むのは、中国の事情ではなく、日特有の理由があると解するべきだ。帝を「だい」と読むのは、呉音の「タイ」を濁らせたものである。通常なら漢音の「テイ」で読まれるはずのところだ。 呉音で読んでいるのは、煬帝を貶すためだという説も、正直信じがたい。たとえば帝

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  • 本棚晒し - 枕流亭ブログ

    またはてな方面から回覧がまわってきたようなので、汚れ晒し。以前にも何度かやっているので、大して変わってはいないんですが。 http://d.hatena.ne.jp/nagaichi/20090404/p1 http://d.hatena.ne.jp/nagaichi/20110531/p1 http://h.hatena.ne.jp/nagaichi/243583496659710962 http://h.hatena.ne.jp/nagaichi/243601088849763059 http://h.hatena.ne.jp/nagaichi/228173109985362776 長くなるので、隠します。 新書棚。やはり歴史系が多い感じです。ここでのオススメは、山紀夫『じゃがいものきた道』(岩波新書)…って、写ってないやないか。 大きい図録棚。図録については以前書いたのと、あまり代

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  • 北斉は名将の粛清により滅びたのか。 - 枕流亭ブログ

    北斉(Wikipedia語版)2009年2月25日 (水) 00:18の版 北周と争い、歴代の君主の軍事能力で互角の戦いを繰り広げたものの、後主が帝位に就いてからはその悪政によって政治が乱れ、奸臣たちの讒言によって高長恭や斛律光などの名将たちが粛清されると一気に劣勢に立たされて、577年に北周に滅ぼされる。 これって小説家・田中芳樹の影響がいまだに大きすぎるんだなあ。「歴代の君主の軍事能力」とかいうのはコーエーが混じってるかもしれない。(;´Д`) 田中芳樹『中国武将列伝上』(中央公論社)P183-184 それで、ふたりとも北斉最後の皇帝に非常に妬まれまして、そこに敵国からの流言が飛んだので、結局、蘭陵王は毒殺、斛律光も殺されて──斛律光のほうは一族皆殺しということになります。いわば二の柱で立っていたものを、二ともぶった切ったもので、もう丸裸になった北斉を、北周が亡ぼします。このと

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    lotus3000
    lotus3000 2013/07/28
    小説と歴史の関係。
  • ロボット方鼎 - 枕流亭ブログ

    古代中国の青銅器がどう見ても「ドロイド君」だと話題に(ロケットニュース24) http://rocketnews24.com/2012/10/21/257653/ ネタはネタとして楽しんでほしいわけですが、ネタではおさまらない鼎の話をば。この青銅器は山西博物院所蔵の「四足帯蓋方鼎」(しそくたいがいほうてい)と言います。 「鼎」(かなえ/てい)というのは、ふつう三足の煮炊き道具ですが、たまに四足で四角いフォルムなものがありまして、それを「方鼎」(ほうてい)といいます。ドロイド君の場合、フタがついているので「帯蓋」と言っています。「四足帯蓋方鼎」って、そのまんまの名称なのですな。 鼎は煮炊き道具という生活実用品だったにもかかわらず、祭祀に利用されることで威信財になってしまい、周代には「天子は九鼎、諸侯は七、卿大夫は五、元士は三」などと、身分による所持規制までかかってしまいました。斧鉞が王権

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    lotus3000
    lotus3000 2012/10/28
    書道や金石文フェチには中身の銘文も興味の対象w
  • まぼろしの「覇」王朝 - 枕流亭ブログ

    久しぶりにレコードチャイナが歴史記事でかっ飛ばしてくれたので、取りあげておこうと思います。記者の勘違いが大炸裂です。 レコードチャイナ:古代王朝「覇」の存在を証明!?大河口墓地で発掘の青銅器銘文に「覇」の文字を確認―山西省太原市 http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=64327 31日、中国・山西省太原市の山西博物院で「山西省考古研究所60周年特別展」が開催され、同省翼城県の大河口墓地で発見された青銅器のひとつが初公開されたが、この青銅器はこれまでに確認されていなかった新たな古代国家「覇」の存在を示している。 2012年8月31日、中国・山西省太原市の山西博物院で「山西省考古研究所60周年特別展」が開催され、同省翼城県の大河口墓地で発見された青銅器のひとつが初公開されたが、この青銅器はこれまでに確認されていなかった新たな古代国家の存在

    まぼろしの「覇」王朝 - 枕流亭ブログ
    lotus3000
    lotus3000 2012/09/14
    伯クラスの諸侯がみつかるというだけでもすごいなあ。
  • 中国文化史における女性 - 枕流亭ブログ

    よせばいいのに戯言の書いてあるWEBページを開いてしまい、中国文化史に名を残した女性がいないがごとき「妄言」にツノを立てる。 最低でも班昭、蔡文姫、謝道蘊、薛濤、魚玄機、李清照、柳如是くらいは挙げるべき。このへんは前近代の中国女性史を扱った論著では定番の面々だ。 ほかにも許穆夫人、左芬、鮑令暉、劉令嫻、上官婉児、李季蘭、花蕊夫人、唐琬、朱淑真、蕭観音、馮小青あたりを挙げてもいいだろう。 ところで件のページは、「中国史に登場する女性は、男を凌ぐほど残虐な暴君タイプか、男の都合のままに流されて生きる艶女タイプしかない。」などと言っている。 女性の性格が2タイプだと! 人の性格を4タイプに分ける血液型性格診断は単純すぎてネタ的に扱われるが、さらに少ないタイプで分類して恥じないとは。ほんの少しの人生経験と想像力というものがあれば、そんなことはありえないと気づけるはずだ。もちろん「中国史に登場する女

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  • 「正史」も「稗史」も読まない人の史論 - 枕流亭ブログ

    中国四千年は改竄史、真の歴史は日にあり 嘘で固められた南京大虐殺、尖閣事件・・・(JBpress 日ビジネスプレス) http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/4971 ……ツッコミがいのありすぎる記事ですね。「改竄」され「嘘で固められ」てるのはこの筆者さん(森清勇さん)の頭の中の「歴史」のほうだと思うのですが。あー、ちなみに「南京」とかには、僕はツッコまないですよ。そのへんはほかに適任者がいると思いますし。ただ中国の正史に関しては黙ってられないので、つっかえたら困るものを吐き出しておくことにします。 中国の王朝交代は「易姓革命」と呼ばれる。現実には新興する一族が、衰弱する王朝を武力で打倒して帝位に就くもので、権力の簒奪以外の何物でもない。新に帝位に就いた王朝の最初の仕事は、前王朝の歴史を書くことである。 「易姓革命」が実は武力による「簒奪」と言っている

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  • 「為念」を「念のため」とするのは漢語的にはおかしい。 - 枕流亭ブログ

    為念 ってなんですか?(人力検索はてな) 為念って念のためという意味と思いますが辞書にありません。ある程度公式な文章に...(Yahoo!知恵袋) 「為念」は「念のため」と読むもので、しかもそれが漢語・漢文がもとだと思われているらしい。 『漢書』巻77王吉伝 「願留意、常以為念。」 小竹武夫訳『漢書6列伝III』(ちくま学芸文庫)P276 「どうかこのことをお忘れにならず、つねにお心にとめていただきとうぞんじます。」 『三国志』巻6魏書6董卓伝(裴注所引張璠『漢紀』) 「努力謝關東諸公、以國家為念。」 今鷹真・井波律子訳『正史三国志I』(ちくま学芸文庫)P432 「どうか、関東の諸侯によろしく伝え、国家を忘れぬようにいってくれ」 『三国志』巻9魏書9曹真伝 「臣昔從遼東還、先帝詔陛下・秦王及臣升御牀、把臣臂、深以後事為念。」 井波律子・今鷹真訳『正史三国志II』(ちくま学芸文庫)P179

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  • 「嫁」字について - 枕流亭ブログ

    ここらへんの話をふまえながら 「中国嫁日記」の差別性が自覚できない奴は差別主義者!…(゚Д゚)ハァ(Togetter) http://togetter.com/li/166146 「中国嫁の差別性」によせて(The cape of an island) http://d.hatena.ne.jp/islecape/20110801/yome 『説文解字』が「女適人也。白虎通曰:嫁者,家也。婦人外成以出適人爲家。按自家而出謂之嫁。至夫之家曰歸。喪服經謂嫁於大夫曰嫁,適士庶人曰適。此析言之也。渾言之皆可曰適。皆可曰嫁」と言っているので、「嫁」字は「とつぐ」のほうが原義です。ただし「嫁」にヨメという意味があるのは日だけと言っている人がいるのですが、漢語の「嫁」にも派生義としてヨメの意味はあります。現代中国では「媳」のほうがもっぱら使われるため、勘違いしている人がいるのかもしれません。 語源的に

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    lotus3000
    lotus3000 2011/09/04
  • 『史記』に登場する人物が古銅器の銘文に見える例 - 枕流亭ブログ

    1.商鞅 十六年大良造鞅戈鐓(故宮博物院蔵) 「十六年大良造庶長鞅之造雝□」 十九年大良造鞅殳鐓(中国国家博物館蔵) 「十九年大良造庶長鞅之造殳牦鄭」 2.張儀 王四年相邦張儀戈(広州南越王墓博物館蔵) 「王四年相邦張義/庶長□操戈」 3.魏冉 二十一年相邦冉戈 「二十一年相邦冉造/雍工币葉工秦」 三十二年相邦冉戈 「卅二年相邦冉/造雍工币歯/工兒/武北廿/延行延阿/廿三年得工治/□廿二」 4.呂不韋 三年相邦呂不韋戟(秦兵馬俑博物館蔵) 「三年相邦呂不韋造/寺工讋/丞義/工窵」「寺工左」「寺工」 四年相邦呂不韋戈(秦兵馬俑博物館蔵) 「四年相邦呂不□□/寺工讋/丞□/□」「可」 四年相邦呂不韋戟(秦兵馬俑博物館蔵) 「四年相邦呂不韋造/寺工讋/丞我/工可/戟」「寺工」 五年相邦呂不韋戟(秦兵馬俑博物館蔵) 「五年相邦呂不韋造/寺工讋/丞義/工成」「午」「寺工」

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  • また一つ文字が腐海に沈んだ - 枕流亭ブログ

    http://www.afpbb.com/article/life-culture/life/2748814/6085805 http://news.ifeng.com/opinion/society/detail_2010_08/15/1953049_0.shtml 山東省菏沢市牡丹区高荘村のshǎn姓の200人あまりの人々が、コンピュータで表示できない漢字であるということで改姓を余儀なくされたとのこと。 shǎnはこういう字です。 http://www.mojikyo.gr.jp/gif96/009/009974.gif shǎn姓の人々はまとまって冼姓や顕姓に改めたとのこと。 ITが生きた漢字を死んだ漢字にしてしまった実例ですね。

  • チンギスはどこの人? - 枕流亭ブログ

    はてなブックマーク - ZAKZAK:「チンギス・ハン」はどこの人? 韓中蒙で大論争 オンラインゲームめぐり、三つ巴の“国際問題”に発展 元記事からしてB級ニュースだが、しかしみんな「義経=ジンギスカン説」好きすぎ。「チンギスはんは京都出身」もいいなあ(萌w さておきコメントした。 nagaichi ゲーム, 歴史認識 モンゴル国のモンゴル人より中国の内モンゴル自治区のモンゴル族のほうが人口が多かったりするわけで、かれらを「中国人」とする以上、中国政治的にモンゴル史を自国史に組み入れざるをえない。善し悪しは別に。 最初書いた文はひどかったんだけど、推敲したらなんとかまとまった。チンギスの子孫やモンゴル系遊牧民の子孫はユーラシアに広く散らばっていて、俺の先祖はチンギスだと思っている人は結構多い。それはあまり軽く笑いのめすこともできない。 チンギスの生地はオノン河畔なので、現モンゴル国に違い

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  • 最古の九九掛け算表は秦代 - 枕流亭ブログ

    http://tech.enorth.com.cn/system/2009/12/11/004322064.shtml もちろん、より古いのが今後出る可能性はあるけど。

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  • 疑似歴史物語は停滞論を超えられるか - 枕流亭ブログ

    まとめ「『ナウシカ』や『銀英伝』のその先の物語とは。(Togetter) http://togetter.com/li/20232 『ナウシカ』や『ガンダム』の「その先の物語」とは何か。(Something Orange) http://d.hatena.ne.jp/kaien/20100512/p1 さて、海燕(id:kaien)さんの慧眼にうなづきながら、『銀英伝』編終結直後の田中芳樹と梶尾真治の対談を引いておく。 田中 高校生の頃を思い返してみても、人間って、変わらないな、と思いますね。 梶尾 人間は変わらない、というテーマは『銀河英雄伝説』にも流れていますよね。はるか未来になったとしても、しょせん人間がやることは変わらない。動きも、考えることも。そういうことでしょう。 田中 変わらないだろうし、変わってほしくない、という気持ちですね。それは僕の作品の大前提としてあります。変わると

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    lotus3000
    lotus3000 2010/05/31
    結局変わることによる悲劇を書けるかどうかな気がする。
  • 「Google 日本語入力」を試してみた(中国史篇) - 枕流亭ブログ

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